無料経済とも言われるインターネットだが、オンラインゲームはユーザー課金に成功している。その成功の秘密とは何なのか、「ブラウザ三国志 for mixi」を例にソーシャルゲームのビジネスモデルを解説する。 [野島美保,Business Media 誠]
最後のマネタイズ局面では、他ユーザーとの競争と協力が効いてくる。最初は、無料のまま1人でコツコツとプレイしていても結構楽しい。だが、大戦争になり、今まで築き上げた自分の城が攻められたらどうだろう。あるいは、同盟の仲間を助けるためにすぐに増兵が必要になった時、「何としても早く」と願うだろう。守りたいものができたとき、何もないところに「欲」が生まれるのだ。
「欲」というと聞こえが悪いかもしれない。ただ、ゲームでマネタイズするからには、それと同時にユーザーの「納得」を引き出さなければならないと思う。「ここまで楽しんだのだから、このくらい払ってもよい」と思える気持ちも含めて、企業は提供しなければならない。
そうした納得感を持ってもらうために、難易度や複雑性の設定、他人を必要とする程度、1日どのくらい遊んでほしいのか、そうしたことをすべて考慮にいれて、ゲームバランスを決めていく。
「攻められても自分の城が壊滅することのない仕組みにしたり、4カ月ターンで新しいゲームになるなど、負けても挽回でき、後から始めた人も追いつけるゲームバランスを考えている」と石井氏は言う。ブラウザ三国志はゲーム運営ノウハウが生かされた、本格的なソーシャルゲームの登場という感がある。
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※『人はなぜ形のないものを買うのか 仮想世界のビジネスモデル』
※公式Webサイト:Nojima's Web site
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ソーシャルゲームビジネスモデル
2010.03.15
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