会社で“採用ミス”という言葉を聞いたことがある人も多いのでは。会社が期待したほどの実績を残せていない人のことを指すケースが多いが、このようなレッテルを貼られないようにするためにはどのようにすればいいのか。2人の専門家に話を聞いた。 [吉田典史,Business Media 誠]
この10年間ほどは「行動評価」が大体5~6割であった。しかし、いまは6~7割、ときに8割にまで上がっている。言い換えれば、業績の比率が半分以下になっている。あるコンサルタントの言葉を借りると、「この10年間、業績を強調しすぎたことへの反動」と言えるのかもしれない。
ただし、30代半ば以降になると、やはり、「業績評価」に重きを置く会社が増えてくる。しかし、それでも依然として半々(「行動評価」=5「業績評価」=5)が多い。この信用金庫も、30代半ば以上は半々である。中高年であっても、せいぜい「業績評価」が6になる程度。つまり、一部の有識者が唱えるように「成果主義のもと、実績(職務遂行能力)がないと、生き残れない!」とは言い切れないのだ。少なくとも、昇進・昇格・降格・配置転換・リストラなどを行うに当たって、実績(職務遂行能力)だけで判断するケースはかなり珍しい。
なお、この信用金庫の「協調性」「積極性」「能力開発への取り組み」などは、それぞれ1~5段階で評価されている。5が最も点数が高く、「優秀」を意味する。逆に1は最も低く、「劣る」ことを表している。直属上司が1次考課者、その上の部長が2次考課者。人事部は3次考課者となる。
前述の冨樫氏が「仕事への姿勢」と再三述べていたのは、ここまで述べたような理由があるからではないかと私は思う。会社員をしていく以上、「仕事への姿勢」=「協調性」「積極性」「能力開発への取り組み」など=「行動評価」といった“公式”は覚えておきたい。
さらに冨樫氏は、中途採用試験を経て入社した人にも言及した。この場合は、特に20代半ば~30代前半までくらいを想定する。
「前職での経験がある以上、もちろん、即戦力になることが求められるでしょう。ただし、その場合の即戦力とは30~40代の人に課せられるようなものではなく、日々の報告・連絡・相談がきちんとできることなどを意味しています。このような基本的なことができていないと、新卒と変わらないと思われ、それこそ“採用ミス”と言われかねないかもしれませんね」
学生時代の評価から抜け出せない人は「採用ミス」?
三重・愛知県などを拠点に数百社の労務相談に携わる特定社会保険労務士の小岩広宣氏にもうかがった。小岩氏は、新卒で“採用ミス”とレッテルを貼られる人は、学生時代の評価から抜け出すことができていないのではないかと指摘する。
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