「ターゲットをそんなに絞り込んだら売れる数が減るじゃないか!」・・・そんな意見がしばしば会議で出される。高度成長期を経験している高齢の役員、バブル期を経験している幹部社員などがよくそんな話をする。作れば売れる、イケイケで買ってもらえる。そんな時代ではないのに・・・。
消費者のニーズが細分化している今日、「空前の大ヒット」を飛ばすことはなかなか難しい。極端な話をすれば、日本の総人口約1億2千700万人を狙っても誰も振り向いてくらなければ全く意味はないのと同じだ。「ターゲットを設定すること」と「顧客化できること」は全く別。その違いが理解できない人は実は多い。ターゲットセグメントをニッチに設定して、例えば2万人しかボリュームがなかったとしよう。しかし、その2万人の半分がが「これを待ってた!」と飛びついてくれるなら、ビジネス書としてはまぁまぁのヒット作となる。1%がセミナーに参加してくれれば大盛況だ。
マーケティングを生業とするセミナー業者や出版社も、紺屋の白袴にならないよう、セグメントを細分化し、ニッチを狙うようになっている。こんな動きが参考になれば幸いである。
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2015.07.10
2015.07.24
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。