翔泳社さんより発刊された『ウェブPR力』。 Z会の事例が取り上げられています。 3つ挙げられたチェックポイント。最も大切なのは「社員全員がPRマンであること」!
多くの企業では、作ったばかりの別メディアにはオフィシャルサイトからリンクをはるようですが、逆なんですよね。
オフィシャルサイトで「購買しよう!」と思っているお客さんの購買意欲を退化させる(つまり「アクション」から「認知」レベルに下げる)こともゼロではないですよ。
2は関係者のモチベーションをあげるのに大切です。
ウェブPRの定量的な効果はなかなか見えにくいのですが、「このリリース、こういうサイトで取り上げられたよ!」などという定性的な声でも十分です。
「PRやってよかった!」と(関係者に)思わせることが大切なのです。
さらに、数字での定量報告をお偉いさんは気にしていますが、ウェブの場合、その数字の意味~CTRやCVRなど~を理解している方は少なく、「気にしている、けれどよくわからない(実感できない)」というのが実態ではないでしょうか。
それよりも「このリリース、このサイトで取り上げられましたよ!」という声は、「実感させる」には十分です。
ウェブPR、という手法のみならず、ウェブ担当者の評価も高まるかもしれませんよ(苦笑)。
そして、一番大切なのが3です。
ウェブの仕事だからといって、ウェブ担当者にPR原稿執筆からすべて押し付けるのは愚の骨頂です。
ウェブ担当者の仕事がまわらなくなる(ただでさえ他の広告宣伝に比べ、細かな作業が多いといわれている領域なのに…)、というのもさることながら、PRに力を込められるのは、やはりその商材・サービスを作った部署だからなんですよね。
ウェブ担当だから、とか、PR担当だから、といって、会社のすべての商材・サービスの意味づけをしっかり理解できているわけではありません(もちろん、体系的なものは熟知すべきですが)。
作られた過程や想いを語れるのは、やはり現場に近い人間。
社員1人1人が、自分のやっている仕事を、想いを込めて語れる会社でなければいけないのです。
そして、そんな社員の声を、うまくウェブ上で流通する「仕組み」を作るのがウェブ担当のお仕事なんです。
ネタ集めから原稿作成まで、ウェブ担当、あるいはPR担当にすべて任せている会社に、ウェブPR力はまず涵養されません。
さらに
・厳密に「公式」のもの(プレスリリース)
・宣伝要素が強いもの(ニュースリリース)
・個々の社員の声(Z会の場合は「ブログ」)
・個々の社員がZ会を取り上げてくれたブログに「ありがとう!」とコメントすること
と意味づけを変えることで、最大の露出効果・クチコミ・アドボカシー効果をあげています。
幸いなことにZ会には、「想い」がたくさんの社員が多いので、ウェブPR、おかげさまで非常にうまく回転しています。
「社員全員をPRマンにせよ!」
という発想は、手法ではなく、社員を「人財」にするための教育上も必要な過程なんですよね。
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