1990年代、スキー用品店のCMソングで大ヒットを連発。“冬の女王”と呼ばれた広瀬香美さんが、twitterをきっかけに再びブレイクしている。その人生観、好きな四文字熟語――Twitterの人気者はやはり、非凡な個性の人物だった。 [嶋田淑之,Business Media 誠]
「ヒウィッヒヒー」で大ブレイク!
しかし、彼女は大きな思い違いをしていた。Twitterロゴのtをカタカナの「ヒ」と読み違えて、“Twitter”を、“ヒウィッヒヒー”にしか読めないと思い込んでいたのだ(参照記事)。
「そのことをつぶやいたら、どど~っとフォローしてくれたんですよ」と笑う彼女だが、フォロー数はこのとき一挙に1万を超えたと聞く。広瀬さんが Twitterを始めたのが7月19日、「ヒウィッヒヒー」とつぶやいたのが7月22日。リアルタイム性に優れるTwitterの特性を象徴するように、展開は非常に速かった。
ヒウィッヒヒーはTwitter上の流行語となり、この想像を超えたネーミングはやがて、さまざまな媒体で紹介されるなど大きな反響を呼び、彼女の躍進の原動力にすらなっていく。
「ビバ☆ヒウィッヒヒー」(参照記事)「ビバ☆秋葉原」「ビバ☆ダイエット」など、Twitter上で新曲を続々と発表し、さらに、2010年のコンサートツアーのチケット予約もTwitter優先にすると発表。
11月には、渋谷でTwitter単独ライブを開催した(参照記事)。このコンサート、来場客はPCやiPhone、携帯電話を持ち込み、ライブの実況中継をする。広瀬さん自身も一言もしゃべらず、ステージ上でTwitterを使いつぶやいてゆくという、日本のアーチストとしては初となる画期的な試みだった。
今や、フォロワーは19万人を越える人数だ。六本木を歩いていて「ヒウィッヒヒーさんですか?」と声をかけられたこともあるという。「でも、ヒウィッヒヒーは私の名前ではないので『違います』って答えます」と広瀬さんは笑う。
それにしても、半年前には想像もできなかったような周辺環境の激変である。このTwitterと出会うことを通じて、彼女自身の内面にどんな変化が生じたか尋ねてみた。すると……。
「特に変化はないですよ(笑)。というのもTwitterでは、私がこれまでライブで言っていたのと同じことをつぶやいているからです。Twitterを通じて、より多くの皆さんにそうした私の思いが広がって、とてもうれしいです」
さらに今後について、次のように力強く語った。「ITの進歩は目覚しいものがあります。今後、Twitterを越えるコミュニケーションツールも出てくるでしょう。そういう進歩に、私自身、ちゃんとキャッチアップしてゆきたいと思っています」
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広瀬香美
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