オンナゴコロをとろけさせたのはスイーツではなくケータイ。その可能性を考えてみよう。
では、チョコ携帯は何を指し示すのか。先の女性購入客の心理を考えれば、「できれば2台欲しい」ではないだろうか。チョコレート色と、ミルクチョコ色の2色があって、そのどちらも魅力的だ。「デザイナーがデザインした携帯電話」であれば、多少バリエーションやカラーが違っていても1台あれば十分だ。しかし、「アクセサリー」は気に入ったデザインがあればあるだけ欲しくなる。しかも、昨今の携帯電話は、カードを差替えれば複数の機種を使うこともできる。(auはショップでの手続きが必要)。
さすがに<価格は6万円台後半から7万円台>だと、気軽に何台も買えない。その価格が<細部にまでこだわった品質>であるならしかたがないが、例えば800万画素のカメラ機能や3.0インチの液晶画面などのスペックを下げればもう少し低減することもできるかもしれない。アクセサリーに最高のスペックを求めはしないだろう。
最低限の機能で、デザインを楽しむアクセサリーとしての携帯電話。それを複数使い分ける。コモデティー化した果ての携帯電話は、既にコミュニケーションツールとしての存在ではなくなる可能性をチョコ携帯が示しているように感じた。
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2015.07.10
2015.07.24
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。