大学は、真の意味で、広報活動や広告・宣伝活動をこれまでしてきたとは言いがたいです(している大学ももちろんありましたが)。 ようやく「販促」的な視点を持ち始めているようです。 これが「マーケティング」につながっていくことを祈っての記事。
こんな動きを見ていると、
「ようやく大学も“販促活動”を始めたな~」
と感じます。
“お知らせをマメに更新する”ということは、活動の定義では「広報」の領域ですが、いわゆる「大学の広報」の活動で発せられる情報というのは、
・「正式」な情報を
・少しの間違いもないように、多くの人が確認して
・見る側からすると「堅苦しい」というイメージさえ感じてしまう
ような情報が多いです。
そして、このような活動は以前より行われていましたし、情報発信の「頻度」という意味合いでは、決して多い方ではありません。
ですから、「(サイトで)情報をマメに発信する」行為は、これまで捉えられている「大学の広報」とは意味づけが違います。
大学側の活動心理から考えると…
いわゆる「自社の商材・サービスなどを紹介して、直接お客さんにしようとする活動」、いわゆる「販促活動」に近いと捉えられます。
#もちろん本来の意味での「販促」とは違います。
蛇足ですが、代理店などにお金を支払っての「広告・宣伝」活動は、大学も以前から行っていますので(どれくらい代理店以外の「意志」が関与していたかはわかりませんが)、「広告・宣伝」とも違うと捉えられます。
大学が“販促活動”を行い始めたこと、良いことだなあ、と思います。
少子化に伴い、どの大学も「経営」について真剣に考え始めた昨今。
その真剣さが「経営」の視点から「お客さんを(必死になって)集める」という「販促活動」につながっています。
その姿勢からは…今までは広報であろうと、広告・宣伝であろうと、「人任せ」だったものが、「(教授などを含めて)自ら大学生を集めないと」という雰囲気が感じられます。
これは、受験生の立場からすると、これまでわからなかった様々な情報や、(本当の)大学の雰囲気が伝わってくることになり、良いことなのではないかな、と考える次第で。
この「販促活動」が磨かれると…
たとえばサイトのトップページでは、「どんな情報を出すのが効果的か」という発想につながります。販促がどんどん成長します。
そして、最初は「お客さんのため」を考えていた販促活動だったのに、いつのまにか「青田刈り」的な販促活動が少しずつ横行するようになり、荒れてくることが想起されます。
そこで、ドラッカーも指摘するように、「販促を不要にする活動」である「マーケティング」が始まります。
ここで初めて、大学側の広報や広告宣伝・販促活動へ向かう姿勢が民間企業に追いついた、と言えます。
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