受験は、その日を迎えるまでの過程が最も大切です。 合格は、オマケにすぎません。
…と考えると、10代後半で、1年、あるいはもっと長い期間で「不安」と戦いつつ、手を抜くとすぐに落伍してしまう(だから努力し続けるしかない)「大学受験」という経験は、とても、とても、大切な経験なのです。
ですから、「受験日」という機会は、できる限り確保して欲しい。。。
今回の大学入試センターや国立大学協会の判断は、「受験日」の大切さを(バランスよく)汲み取ったものだと感じます。
試験問題を作るのも大変な負担になるにも関わらず。
一方。多くの人が大切にする「合格」は、あくまでオマケ、という心持が大切だと思います。
#オマケだから、といって、受験勉強の手を抜くのは、もちろん違います。
不合格になり、希望する大学にいけなかったから、といって、大切なものを失うことにはなりませんので。
逆に、希望する大学に合格したから、といって、思い描いた進路を描けない場合も多々ありますしね。
「その後の人生に影響するもの」であれば、その後の就職試験で、とっても行きたかった企業に落ちてしまうことの方が大きいと思います。
僕は運よく、志望していた東京大学(理科一類)に合格し、これまた希望していた工学部都市工学科(都市環境工学コース/当時は環境・衛生工学コース)
http://www.due.t.u-tokyo.ac.jp/
に進学できましたが、その後の人生ではこの学科で学んだこととはほとんど関係のないことに取り組んでいます(苦笑)。
#かといって、学科で学んだことも無駄とは思いませんが。
一方、よく情報交換させていただいている早稲田大学先進理工学部電気・情報生命工学科
http://www.eb.waseda.ac.jp/2009/
の学生さんたちと、先日意見交換をする機会があったのですが、
「第一志望に落ちてこの学科を選んだけれど…実は本当にやりたいことはこの学科に溢れていた。ほんとにいい学科にきたと思っています。」
なんてコメントを寄せる人もいらっしゃいましたし。
これらのことを考えると、
「受験」は大切、「合格」はオマケ。
と、さらに感じますね。
「受験」。
その日まで一生懸命に挑戦し続けること…それが一番大切です!
※本記事は、高等教育総合研究所からの情報提供ならびに依頼を受け、大学に関することを定期的に執筆する活動の一環としてしたためています。
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