たとえば。とても仲のよい友だちと話すとき、とても恐ろしい先輩と話すとき、とても厳しいクライアントと話すとき、とてもきれいな女性と話すとき。人は普通話し方を変えますね。
好むと好まざるとに関わらず、これが日本語の特長の一つでしょう。とこ
ろが話し方を一つしか持たない(=聞き方も一つか持たない)人たちは、
こうした従来の日本語を使いこなせない可能性がある。
自分の言葉を理解してもらえないとき、自分の思いを正しく受け止めても
らえなかったとき、人はとてもショックを受けます。キレやすい子どもが
増えている背景には、こうした日本語力の低下があるのかもしれません。
じゃあ話し方をいくつか持つためにはどうすればいいのか?
有効なのは視点を変える訓練をすること。同じ対象を見ても、人によって
感じ方は違います。視点が異なるとモノの見え方も変わってくるわけです。
もっとも良い練習方法が自分も含めて三人で一つのテーマについて話をす
ること。
そこで自分以外の二人の意見をじっくりと聞いてみる。二人の意見の違い
は、どんな視点の違いに基づいているのか。さらに二人の視点と自分の視
点はどこが、どのように違うのか。他人の視点についてじっくり考えてみ
る練習をするわけです。
こうやって視点を変える訓練をすれば、相手の視点がわかるようにもなり
ます。相手の見方がわかれば、相手に伝わるように話をすること(話し方
を変えるわけですね)もできる、というわけです。
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