最近の商品は昔に較べてカラーラインナップが豊富です。さてその中で一番人気の売れ筋色は何色になるのでしょうか。きれいだから・・人気色だから・・と単純に選ばれそうなものですが実は意外な結果が待っていることが多いのです。
ペンタックスはこの9月17日、デジタルカメラ新製品「K-x」を発表しました。
この製品の大きな特徴はボディー20色とグリップ5色を自由に組み合わせて合計100種類のカラーから選べるというところ。
ピンクやオレンジ等女性が好みやすい色も用意し女性もターゲットにしているということです。
私はカメラに対して正直いうと興味はあまりありませんが、「100種の色の組み合わせから選べる」となると正直興味をそそられます。
カラーラインナップが増えてくると、「色を選ぶ楽しさ」がでてくるというもの。
この色を買ったらこんなシチュエーションがあって・・こんな意外性があって・・そしてまた違う色を買ったらまた違ったシチュエーションを想像します。
買った後の「幸せ想像」。
これが色を選ぶ楽しさです。
単純に考えて、人気色=売れ筋の色と考え勝ちですが、実際のところそうではないことが多い。
例えば軽自動車。
女性で人気の色はピンクですが、ではピンクの軽自動車が女性に爆発的に売れているかというとそうではない。
(確かにピンクを購入するのは女性が殆どですが)
この傾向は都市よりも地方によく見られる傾向だとか。
地方ではより「他人の目」を意識するので、ピンクのような従来なかったような色を選ぼうとすると
「ご近所に何と思われるか・・恥ずかしい!目立つからやめておきなさい」
といわれやすいそうです。
特に身内など人から車を買ってもらう場合は無視できません。
こういう光景をさんざん見てきた車の販売員もカラフルな色ではなく白、グレー、黒など極めてオーソドックスな色をすすめることが多いのだとか。
豊かなカラーラインナップがうれしい軽自動車なのに。
(まあ車の場合は後に下取りに出す可能性があるので、下取り価格がアップする白・黒が選択される原因にもなっていますが)
他にも世界的に人気のある色は「青」といわれていますが、では青の商品を発売するとなんでもかんでも売れるかというとそうでもない。
カラーマーケティングは案外単純そうで単純ではないところがあります。
その商品を購入後、どんなシチュエーションでどんな風に使われ、どんな気持ちになるのかを自分に置き換えて考えてみる。
また自分以外のターゲット層の人ならどう思うのか。
決して一方向からではなく多方向から考察する必要があります。
そう考えていくと、カラーマーケティングというのはカラーだけの知識ではすまされないということを痛感します。
販売促進カラー
2010.07.12
2010.07.06
2010.01.18
2009.09.21