仕事においてやるべきことを遂行するためには、 与指示・受報告・会議同席・商談同行などなど、 様々な部下とのコンセンサスは欠かせません。 そんな中で、部下にとっては“やれやれ”“またかよ”“はいはい”と 上司との距離感が生じたりモチベーションが下がったりする場面も多いもの。 日常の対部下ビジネスシーンでの「質問」についてはどうでしょうか。
「今月は訪問件数が足りないんじゃないか?」
「なぜ、時間通りに会議が始められなかったんだ?」
こんな質問を上司が部下に投げかけていることを見かけます。
私自身も“やってしまったぁ…”と反省することしばしばです。
果たして、部下を伸ばす効果的な質問とは?
そもそも、質問には種類があります。
代表的な質問の種類を挙げてみます。
特定(クローズド)質問
⇒答えが特定される質問です。例えば、
Q「日本の首都はどこですか?」
A「東京です」と決まりきっています。
拡大(オープン)質問
⇒答えが様々です。答える人の考えを引き出せます。例えば、
Q「日本でお勧めの街は?」
A「京都」「沖縄」「北海道の富良野」「横浜みなとみらい」など様々
過去質問
⇒過去や経過、今までのことを聞きます。
過去のことを聞くので、答えは過去の事実が返ってきます。
過去や経過を確認したいときには有効ですが、
解決策や次の行動には繋がらない場合があります。例えば、
Q「今日はどんなクロージングをしましたか?」
A「見積もりを提示しました」
未来質問
⇒これからのことを聞きます。
これからのことを聞くので、相手はこれからすることを考えたり
その効果を確認する機会になります。
例えば、
Q「今日はどんなクロージングをしますか?」
A「見積もりを提示するつもりです」
否定質問
⇒否定的な質問です。
時に、相手を必要以上に非難したり卑下したりする表現となります。
その回答は、言い訳や開き直りになることもあります。例えば、
Q「なぜちゃんと報告しないのですか?」
A「忙しいのでいちいち報告できません」
肯定質問
⇒肯定的な質問です。
相手を認め期待している表現になり、
答えは、相手に何をするべきかを動機づけます。例えば、
Q「どうしたらちゃんと報告ができますか?」
A「課長からも声をかけてください」
「毎日夕方5分、報告の時間がほしいです」
「報告することはメモにしておくようにします」など
など。
冒頭の質問は…過去質問や否定質問です。
「今月は訪問件数が少ないんじゃないか?」
「なぜ、時間通りに会議が始められなかったんだ?」
改善してみましょう。
「どうしたら今月の訪問件数を増やせますか?」
「どうしたら時間通りに会議を始められますか?」
もちろん、状況や過程にもよりますが、
部下自身が、解決策や行動を探すきかっけにはなるのではないでしょうか。
関連記事
2009.09.20
2009.10.02