質問するチカラ、そのスキルとテクニック(2)

画像: OpenCU

2009.07.30

仕事術

質問するチカラ、そのスキルとテクニック(2)

家弓 正彦
株式会社シナプス 代表取締役

ビジネスの様々な局面で「質問」は飛び交っているはずです。 そのなかでも、「鋭い質問」や「深い質問」もあれば、 「何を聞いているのかわからない」とか「それを聞いてどうする?」なんていう質問まで、いろいろありますよね。 ビジネススキルの一つとして、 「質問するチカラ」はとても大切だと思うのです。 ということで、今回は「質問するチカラ」がテーマです。


■ 問い掛けの技術

そして、いよいよ質問を投げかける「その現場(オンサイト)」についてです。

■ ラポール形成

ラポールとは、もともと臨床心理学用語で、相互を信頼し合い、
安心して自由にふるまったり、感情の交流を行える関係が成立している状態を指します。

つまり、質問シーンで考えれば、本音で回答してもらえる関係ですね。

まず、ラポールを構築するには、冒頭の雑談が必要ですよね。
意外とこの雑談力、難しいものです。
よく天候の話などが差しさわりがなくて良いと言われますが、
毎回毎回天候の話ばかりでは、間が持たないですよね?(^^)

梶原しげる氏は、
「雑談も準備が必要で、引き出しを多く持つこと」
と言っています。

やはり、業界の話、顧客企業のトピックなど、
最低限の情報収集には努力を惜しまないことです。

■ モチベーションコントロール

その他、信頼関係を保つためには、相手の動機付けをする必要があります。
やはり、気持ちよく回答してもらいたいものですよね。

・リアクション

「頷き」「相槌」「短いコメント」は、相手に対する影響あるシグナルです。

これらのシグナルは、「私は、貴方の話を聞いていますよ」
そして、「それはとても有意義な話です」というメッセージを持っています。

・リフレージング

別名「ミラーリング」とも言い、相手の言葉をオウム返しにする方法です。
これも、リアクションと同じ効果を持っています。

・仮定法

これは、責任ある立場での発言が憚れる場合、
敢えて立場を変えて(仮定して)問いかける手法です。
「~の立場だったら」とか「もし~だったとしたら」といった問いかけ方ですね。

・ノンバーバルコミュニケーション

抑揚、語気、表情、姿勢、立ち振る舞い、、、
様々な言語(バーバル)以外の情報がシグナルとなっているはずです。
それが、相手のモチベーションに大きく影響を与えますよ。

■ 展開

最低限、聞きたいことを問いかければ「イシューが明らかになる」わけではありません。
質問と回答を繰り返していると、様々な展開が必要となってきます。

その展開のパターン、やり方について、考えてみますね。

■ NLPのメタモデル

NLPとは、「神経言語プログラミング」というコミュニケーション技法体系のこと。
そのなかで提唱された「メタモデル」が参考になります。

メタモデルの考え方は、
表層部(言葉に表れる部分)と深層部(話し手が持っている本質的意図)の間には、
常に「省略」「歪曲」「一般化」が起こり、ギャップが発生しているというものです。

次のページ■ 展開のベクトル

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家弓 正彦

株式会社シナプス 代表取締役

マーケティング戦略を中心としたコンサルティング、マーケティングに特化した教育プログラムの提供を行っています。

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