2009.07.27
親御さんこそお子さんの進路ナビゲータ!
寺西 隆行
(株)Z会
子どもの大学への進路相談、学校の先生に任せっぱなしにしていませんか? 親御さんにもできること、たくさんあります。 …いや、親御さんのサポートが、“ほんとうに「やりたいこと」”に近づいてもらうには、不可欠なのです。
◆本投稿記事は、毎日更新中のZ会ブログ
http://www.zkaiblog.com/histaff/
の話題を元に、本サイトの読者層に合わせた形で修正しております。
ご縁がありまして、高等教育総合研究所さん
http://www.kosoken.jp/
と月1回くらい打ち合わせをし、様々な情報交換をしています。
先日の打合せで話題になったのは、
「中高生が進学先を選ぶとき、自分の本当にやりたいと思っている仕事にできるだけ近づけるにはどうしたらいいか?」
ということです。
中高生の段階では、まだまだ知らない仕事が多いです。
とくに BtoB 企業、つまり、商品やサービスの売り先が個人ではなく法人であるようなサービスにイメージを馳せるのは至難の業でしょう。
毎年発表される「就職希望人気ランキング」
http://www.gakujo.ne.jp/2010/contents/ranking/overall.html
においてコンシューマー向けのサービスを行っている企業(1位から資生堂、サントリー、シャープ、…)がほとんどですしね。
まだ職についていない人が職業を選ぶとき、イメージ先行になるのは仕方のない話です。
大学生ですら上記の「就職希望人気ランキング」のようになってしまうわけですから、ましてや中高生にいたってはなおさらでしょう。
しかしそこで、イメージ先行が余りにも強すぎて、本人がほんとうに「やりたいこと」との乖離が生まれてしまう学部学科への進学はできる限り避けたいところですよね。
もちろん、高校生までの人生経験で“ほんとうに「やりたいこと」”と定義したものは、実際に就職するまで期間中に、本人自身が成長することや知識を吸収することを前提としておりませんから、学部学科に入ってから“ほんとうに「やりたいこと」”と定義したものとのズレが生じる方がフツウなのですが…
それでも、高校生までに“ほんとうに「やりたいこと」”を探し求め、よいアドバイスを得ながら帰着した学部学科において「ズレ」が生じる場合と、抽象的にしか「やりたいこと」を考えず帰着した学部学科において「ズレ」が生じた場合を比べたら、前者の方が後者よりも圧倒的に「自らの幸せを求めていく過程の中でのズレ」と言えるのではないでしょうか。
つまり、やはり中高生時代に、将来をいろいろ考えておくのは大切なことなんですよね。
たとえば、僕が進学した東京大学工学部都市工学科(都市環境工学コース/当時は環境・衛生工学コース)。
http://www.due.t.u-tokyo.ac.jp/
それまで「環境に関わる仕事をしたい!」くらい漠然とか考えていなかった僕は、とにかく就職先選びに苦労しました。
「環境」の中でも何がやりたいのか、全く定義できていなかったんですね(だから「環境」と名前のついている学科に、無意識に進学しただけなのです…)。
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