ビジネスの成功者、あるいは、その道の第一人者と言われる 様々な分野のプロフェショナルは、皆、 自分の経験や学んだことから、独自の 「ロジック」 を構築しています。
そして、日々直面するさまざまな課題や問題に対して、
その「ロジック」を元に判断を下しています。
このロジックのことを「持論」または「自論」と呼びます。
(以下は、自分なりの理論という意味で「自論」に統一します)
「自論」は、端的に言えば各自が持つ
「哲学」や「価値観」
のことです。
さて、
「自論が、客観的に正しいかどうか」
はあまり重要ではありません。
重要なのは、
「自論を持っているかどうか」
です。
なぜなら、自論を持っているというのは、
物事の「判断基準」がはっきりしているということです。
つまり、自分のよりどころとする主軸が明確です。
このため、行動に一貫性が生まれます。
ブレがありません。迷いがありません。
こうして、一貫した行動を続けることによって、
周囲の評価が高まり、成功を収めることができるからです。
(もちろん、全員が成功するわけではありません)
逆に、自論を持っていなかったらどうなるでしょうか。
すると、直面する課題や問題に対して、
自分では判断ができない。
したがって、他人の動きを真似するか、
他人の意見に盲従するしかありません。
この場合、自分の主軸に基づかない判断であるため、
その時々で判断がブレます。一貫性がありません。
この結果、運がよければ一時的に成功することも
ありますが、長期的には成功できないで終わるのです。
以前のように、経済・社会の変化が緩やかで、
「こうすれば、ほとんどの人がうまくいく」
といった答えがあった時代であれば、自論を持たず、
他人に追従するだけで一定の成功を収めることもできました。
しかし、今は「答えのない時代」です。
自分なりの哲学、価値観を明確に打ち立てること、
すなわち、
「自論力」
を磨くことが必須ではないかと思います。
しばしば、自論が強すぎて暴論に聞こえることもある(失礼)、
大前研一氏も次のようなことをおっしゃっています。
“21世紀に最も重要なのは、答えがなくても自分は
こうだと思う、と言えることです。しかも単なる意見
ではなくて、証拠とか、データとか、分析に基づいて
論旨を展開した結果、自分はこう思うと打ち出す。
クラスに20人いたら、20人が違うものを持ち寄ってきて、
じゃあ、どうしようかということを考えられる。
これが非常に重要な21世紀を生き抜くスキルになります。”
なお、先ほど、
「自論が、客観的に正しいかどうか」
はあまり重要ではないと書きました。
しかし、あまりに利己的な自論は、
いつかは社会から「NO」を突きつけらます。
次のページ「長期的な成功」
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2007.08.24
2007.08.26
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。