2007.07.17
『トップ・オブ・マインド』
増田 崇行
株式会社クエストコンサルティング 代表取締役
「時代が求めるパーソナルブランド」第4弾 バイネームで指名された時の嬉しさ、感動、充実感は忘れられない。仕事をしていて“本当に良かった”と思える瞬間だ。 ブランド認知の観点から、そのポイントを探ります。
バイネームで選ばれること
職場のマネジャーから
「この仕事はすごく重要で、ウチのチームの命運がかかっている。ぜひ、あなたにお願いしたい」
また、お客様から「あなたにお願いしたいから御社に決めました」
このように、バイネームで仕事を任される時、
自分の有能さ、やりがい、誇り、存在価値、役に立っている感覚などを感じるものである。
「バイネームで選ばれる」ためには、自分のパーソナルブランドが、相手の記憶に残っている必要がある。
その記憶のされ方にポイントがあるのだ。
ある高校のクラス会の幹事2人の会話・・・
「あのさ~、3年の時の安倍君って覚えてる?」
「うんうん、あの生徒会長のね。まじめで堅そうな優等生だったね」
「木村君は?」
「あの学年一のイケメンでしょ! どんな人と結婚したのかな?」
「長澤さんは覚えてる?」
「ああ、わかった! 妹キャラで可愛いかったよ。なんか大企業の秘書をやってるらしいって聞いたけど・・・・」
「じゃあ、鈴木君は?」
「え? 誰だっけ・・・」
このように、
「このブランド(名前)を聞いたことがあるか?」
とたずね、
「知っている」「覚えている」「聞いたような気がする」
と答えてもらう。
これを「ブランド再認」という。
企業名、商品、サービスのブランドやパーソナルブランドが氾濫する中、私達は記憶を塗り替えながらも、心に留めているブランドがあるはずだ。
あなたの名前は、どんな範囲に知られているだろうか?
少なくとも組織で働いているなら、社内の人に「そんな人いたっけ?」では寂しい。
人は自分の知っているブランドを好んで選ぶ傾向があるという。
逆に、自分が知らないブランドに対しては疑いを持つ。
それは、人との付き合いでも同じだ。
そのときは、どこの誰か? が安心材料となる。
しかし、相手が自分のパーソナルブランドを覚えている(再認)だけでは、バイネームを引き寄せることは出来ない。
次に、逆の観点からの質問をしてみよう。
「高校の時の3年5組って誰がいたかなぁ?」
と聞かれて、
「そうね、すぐに思い浮かぶのは木村君、安倍君、長澤さん・・・ う~ん、あとはちょっと・・・」
このように、
「ある領域で思い浮かぶブランドは何(誰)か?」
という問いに対して、
ブランドの固有名詞を答えてもらう。
これを「ブランド再生」という。
高級ブランドといえば、「ルイ・ヴィトン」「エルメス」「シャネル」「グッチ」など、
日本の女子フィギュアスケート選手といえば、荒川静香、浅田真央、安藤美姫、村主章枝、中野友加里など、
次のページ最初に思い浮かぶ
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2007.08.01
2007.08.03
増田 崇行
株式会社クエストコンサルティング 代表取締役
2006年5月に株式会社クエストコンサルティングを設立しました。 組織人事領域におけるプロデューサーとして、クリエーターとのコラボレーションによりユニークなサービス、ビジネスを開花させてきました。今後も「Quest for the Human Brightness」をコンセプトとして、インパクトのあるサービスを開発しご提供することで、人と組織の本質的価値の向上に貢献できたらと考えています。