3月3日は、「耳の日」。 じゃあ、少し遅れて本日は、『耳毛』の話題って、どうだろうか? なんで『耳毛』は、オヤジだけに生えてくるのだろうか? そんで『耳毛』は、市場になっているのだろうか? 企画に携わる正真正銘のオヤジとしては、とても気になるのである。
「鼻毛カッター」が、通販サイトでは、なかなかの人気商品であることをご存じだろうか。
アマゾンの【ホーム&キッチンストア】部門で「鼻毛カッター」は、2006年上半期でトップに輝き、2005年の年間1位に続く偉業を成し遂げている。2009年3月現在のアマゾンランキングでも、堂々の4位だ。
「通販サイトで流行るもの、涼宮ハルヒと鼻毛カッター」の記事によると、
・電気かみそりの780万台(2005年度)に比べ鼻毛カッターは50万台。ネット通販ヒットは局地的現象といえる。
・家電店では買いにくいので女性が買っているのではないか。
・お手軽値段なのでついほしくなる「すき間商品」的存在。
・本と一緒に買って1500円以上にして手数料を無料にするアイテムとして役立つ。
そんなこんなで、日本国内では、堅実な市場を創っているのだ。
女性用ふんどしが売れる時代、「鼻毛カッター」が女性から支持を受けているとは、納得だ。
巣ごもり消費が膨らんで、eコマースは、ますます盛んだ。その中で、この価格帯のニッチ商品は、さらに市場を拡大して行くに違いない。
本題である「耳毛カッター」は、「鼻毛カッター」を購入する際のついで買いとして市場を確実に伸ばしている。また、既存の「鼻毛カッター」には、「耳毛」処理もできる付属仕様が定着している。
単独機能の「耳毛カッター」を最初に開発→販売したのは、松下電工。2000年3月のことである。その時の開発秘話を発見したので転載する。
発売のきっかけは「奥さんの眉毛シェーバーを使って、耳毛を剃っている男性が少なからずいた」(シェーバーの商品企画を担当している若林善知氏)からだ。
女性用眉毛シェーバーの購入者から送られてくる愛用者カードには60代の男性から感謝の手紙が多数寄せられたという。そんな強いニーズに自信を持ち、「意外な使われ方を参考に市場を切り開く意味で投入した」(同)わけだ。
哀愁溢れるオヤジの姿を見逃さなかった松下電工の若林さんに拍手喝采だ。内面より、外面を気にする時代、中年男性のグルーミング市場も拡大してきた。若林さんの切り開いた「耳毛」市場は、確実に大きくなっている。
ではでは、どうしてだろう?
オヤジになると「耳毛」が生えるのは・・・。
かく言うオヤジの私は、数年前から、「耳毛」市場の対象だ。
そこに気を使い始めると、毎朝のように、「耳毛」をチェック。
見つけたら毛抜きでぷちっと・・・。
これが、なんと爽快なことかっ。その感触は、やみつきらなる。
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有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役
昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。