情緒的価値が機能を実体を包み込んでしまう時代

2009.03.02

営業・マーケティング

情緒的価値が機能を実体を包み込んでしまう時代

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

顧客は実体のある商品を買いに来ているのではない、価値を買いに来ているのだ!と言いますよね。ただ、もはや今は、機能的な価値を情緒的な価値が包み込んでいる時代ではないかな、と思うのです。

 そのストーリー構築の手法をしっかり持っている企業は多分強いでしょうね。

 どの会社がそういう価値作りに強いでしょうかね?

 意外とそういうノウハウを持つ企業は少なくて、オリンピックという感動の嵐の祭典の、スポンサーシッププログラムに参加していながら、テレビCMの最後にオリンピックを応援していますというメッセージしかつけられない企業が多い気がします。

 今、人はどんな人生ストーリーを求めているんでしょうね・・・。

 前に書いたか覚えていませんが、中国で諸子百家の時代、価値観がいろいろと乱れた後の時代は、結局、儒教と老荘思想の大きく2つへと人の価値観が分かれました。

 出世、お金のためにまじめにやろう!という価値観と、出世なんていい、食えれば努力しなくていいや、という価値観です。ポイントとしては、大多数の人は努力しなくていいやという老荘思想に流れたんですけどね。

 ちょっと、今の日本に似ていますよね。

 でもまあ、そこまで日本の未来に希望を抱かないのも悲しいので、若者はボランティアに精を出したり、自己表現に精を出したりしているそうなので、

①出世・お金のために頑張りたい、頑張りたくない

②社会の役に立ちたい、立ちたくない、

③自己表現したい、したくない、

 ぐらいで8つのマスを作ってみて、それぞれの層にウケる人生ストーリーを作ってみるとよいのではないかな、と。

 それで、自分の会社の商品の情緒的価値がその人生ストーリーにどう役に立てるのか?ぐらいを考えてみるのも、商品部門、マーケ部門の人はやってみてもいいお話しではないかな、と思います。

 それでは次回をお楽しみに。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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