健康と美容への意識が高い女性をターゲットに「コカコーラプラス」がリリースされました。この商品をどう解釈すればいいのか興味を引かれたので、つらつらと考えてみます。
コカコーラプラスです。美容と健康意識の高い女性に向けて、ビタミンC配合です!体内に蓄積することができないビタミンCはこまめに補給する必要があります!コラーゲンを体内で合成する時にも必要です!
確かに体に重要な栄養素なんですが、今更ビタミンCです・・・。
ポッカがマーケティングのプロを迎えて商品開発をして、キレートレモンを出したのは私の記憶には新しいんですね。
「ビタミンCなんて古いんだよ!」がキレートレモンのメッセージでした。
ポッカとしては大きな冒険だったと思います。もともと、レモンが高級品だった時代に、レモン汁で大きくなった会社ですからね。
コカコーラが最近、「1886年、薬剤師のジョン・S・ペンバートン博士により、米国ジョージア州アトランタで誕生しました。」というメッセージをどうも強調しはじめてますよね。
スパイスを研究しただとか、飲んだ人を元気にするだとか。
私の記憶では2005年以降のような気がしています。まあ、うがった見方をすれば、過去は隠蔽できますからね。「過去は変えられる」という記事の中で書いています。記事はhttp://www.insightnow.jp/article/1522です。
コカコーラは大規模なマーケティング的な転換をしているとか、ビジネス誌で語っているかどうかは知りませんが、ひっそりと、コカコーラはあたかも人々の健康のために作られて、世界中の人が飲んで元気に!というメッセージに転換し始めているように思います・・・。
まあ、どんな未来の状況をコカコーラさんがマーケティング的に想定しているか?は知りませんが、ただの砂糖水では今後しんどいと思っているんでしょうね。
いや、ただの砂糖水をここまで売って来たそのマーケティングナレッジには敬服しますよ・・・。
確かに、コカコーラの商品が「本当に」体によくなれば、世界の人々に対するインパクトはすごいでしょうね。2008年時点で世界中で1日に14億杯だそうですから。
14億×100円でも、1400億円を1日に売り上げているんでしょうね。すさまじい会社です。
でもね、思うのです。どこまで「牛歩」ですか?ってね。
ビタミンCですよ、ビタミンC。
健康食品でただのビタミンCじゃ反応率を一切上げられなくなっているこの時代にビタミンCですよ。コカコーラにとって、私たちはどれだけ愚民なのでしょうか・・・。まあ、1日14億杯さまさまですからね。
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2008.12.20
2008.12.22
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。