2008.11.13
企業におけるWebの貢献度を知るべき
上島 千鶴
株式会社Nexal ビジネス戦略、Web戦略コンサルタント
現在の世界的な景気の不安から、予算削減化の動きが強まっています。その中で直接的に売上に関与しないという経営者の判断から、Webサイトやプロモーション費に関わる予算を削る傾向が見られますが、何の指標も持たない企業に限ってどこにお金をかけるべきか分からなくなっているようです。ここでWebサイトの貢献度について以下にまとめます
などが設定されることが多く、効果測定を実施する際にはこれらの目的に達したコンバージョン数(目的ページに至ったセッション数)から判断します。
一般的な効果測定に使われる指標は
・流入元別コンバージョン率
(リスティング広告経由のCVR、メルマガ経由のCVR、パートナ企業経由のCVRなど)
企業サイトで利用されている指標は
・サイト来訪者のアクション率
(来訪者が、サイト内で何かアクションをしてくれたかの判断指標)
などがあります。
ただWebが事業全体にどの程度貢献しているか、という視点で見た場合、本来の目的は「資料請求完了」や「問い合わせ完了」までではなく、その後リアルの営業活動において受注に繋がったか、が重要です。
・資料請求や問い合わせ後、営業が出向いて案件になったか(Web経由の案件化率)
↓
・案件から見積まで提示されたか(Web経由の見積率)
↓
・最終的に受注まで繋がったか(Web経由の受注率)
という視点で、Webサイト経由のリード元が事業全体(売上目標)に対してどの程度貢献できたかを分析しない限り、今後Webへの予算化は難しくなってくると考えれられます。
▼Webサイトからのリードから受注までのリードタイムの考え方
例えば、今月Webサイト経由の問い合わせが30件あったからと言って、その月内に受注まで決まることは稀です。
(製品名などの指名買いは営業にとって「棚ぼた案件」となります)
商品や製品によっては、営業の受注期間は3ヶ月間から、長くても半年間になります。(次年度の案件など「足が長い」案件は、通常案件管理対象にはしないため)
製品単位に、Web経由の問い合わせから受注まで全てをトレースすることは難しいため、平均的な受注期間を決めておきます。
一般的には四半期単位、もっと簡単には上期・下期単位でWebサイトの貢献度を見ます。
例)
■第2四半期のリード元
1.Webサイト経由の問い合わせ数:150件
2.セミナー/イベント参加者数 :1300人
3.アウトバウンドコール資料送付数:300件
↓
■第3四半期の受注件数
1.Web経由の受注件数:XX件
2.セミナー経由の受注件数:YY件
3.アウトバウンドコールの受注件数:ZZ件
↓
■1件あたりの受注率
1.Web経由の受注率:XX件÷150件×100(%)
2.セミナー経由の受注率:YY件÷13000人×100(%)
3.アウトバウンドコール経由の受注率:ZZ件÷300件×100(%)
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