「営業の魔法」という書籍を以前にご案内いたしましたが、今回はその続編、「仕事の魔法」です。著者の方は最近流行の外資系フルコミッション営業会社出身で好成績を収めていた方のようですね。
ある意味、働く思想に近いところのお話しです。ただ、精神論のベースの部分と、その精神論がゆえにしなくてはいけないこと、がしっかり書かれているように思います。
以前、ご紹介した「営業の魔法」の続編ですね。その時の記事はhttp://www.insightnow.jp/article/1882です。
営業の魔法は、1対1の対面営業に対する考え方とスキルの初歩をまとめていますが、今回は、経営と言うか、仕事に対する考え方の初歩がまとめてあります。
やや自己啓発よりですね。「夢をかなえるゾウ」が流行りましたし、今度テレビでやるようですが、それにちょっと近いような気がしました。「夢をかなえるゾウ」のご案内はこちらhttp://www.insightnow.jp/article/1205です。
が、けっこうお話しとしては面白いです。
前作、「営業の魔法」で駄目駄目営業マンだったが、紙谷さんから営業を教えてもらうことでトップ営業マンになった小笠原。札幌転勤から東京へ帰ってくるところからストーリーは始まります。
小笠原は東京へ戻ると同時に主任に昇進します。そして、水口という新人が部下につく。ただ、いわゆるイマドキな新人・・・。
東京に戻ってきた挨拶がてら、水口と共に得意先を回ることで物語は展開します。
例によって、章ごとにノウハウがまとまっています。
①挨拶の魔法
・言葉は命より強い
・礼儀の基本は挨拶にある
・挨拶は常に先手。自分から進んで行うこと
・「ハイ」という返事の実践
・クツを揃えて心を正す
・立った時は椅子を引く。椅子を引くとオフィスの心が1つに整う
②叡智の魔法
・人の心を酌める人間であること
・そして、誰よりも人の痛みの分かる人間であること
・匂いをかぎ分ける力
③夢を語り合う魔法
・部下と夢を語り合う
・部下の夢を否定しない
・どんな夢であろうとその夢を応援する
④ことばの魔法
・書いたものが平面ならことばは立体
・その人の一生を背負ってことばは発せられる
・知っている→できる→分かるまでが学びの段階
・分かるとは伝えられること
・言い訳は人生で一番の無駄
・ことばの4戒(不妄語、不悪口、不両舌、不綺語)を忘れない
⑤ただ見ている魔法
・自分のことを見ていてくれる人がいるだけで人は安心できる
・自分の苦悩を理解してくれる人がいることで人は安心できる
・いつも後ろで見守っていてくれることが感謝の心になる
⑥歴史の魔法
・歴史は誇りとなる
・仕事は歴史観を持って挑むこと
・千年、二千年続けることを考えてこそ高い志となる
・「勿体無い」と「効率」は全くの別物
・先人の叡智に、働くことへの正しい姿勢が溢れている
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2008.11.15
2008.12.10
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。