ワンランク上の“承認”をしましょう

 もし、「褒めることは重要か」と問われれば、「否定するよりはいいけど、重要だとは思わない」と答えるでしょう。

 admit(認める)
 recognize something's importance(重要性を認識する)
 accept somebody's authority(権限を受け入れる)
 thank(感謝する)
 show you notice somebody(気が付いたことを表明する)
 say you have received something(受け取ったことを告げる)

 上司は褒めることを意識するのではなく原語の意味に帰って、これらのことを意識してほしいと思います。

 英英辞典から acknowledge のニュアンスを私流にあらわすと、相手の行動や発言、考え方を確かに自分が認識したことを感謝の気持ちを込めて相手に伝える行為となります。少し強引ですけど・・・一例です。

 良質のコミュニケーションのためのアクノレッジは褒める行為とは明らかに違います。

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 他人の行動や発言、考え方を自分なりに解釈するときに、大なり小なり差異が生じるのは仕方のないことです。

 しかし、認識間違いのままでは、良質のコミュニケーションを築くことはできません。

 見当違いの解釈をしていないかに留意することは、さらに効果的なアクノレッジとなります。

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 誤解を避けるアクノレッジには、Iメッセージが有効です。

 自分のことを語るのがIメッセージ。相手のことを語るのがYOUメッセージです。

 「相手のことを語る」という行為は、相手に関する自分の解釈を表明することです。本人でない限り、真実とは異なってしまうことは多々あります。間違った解釈では、たとえ褒められたとしても、相手は素直には喜べないこともあります。

 そんなことから、YOUメッセージよりも、Iメッセージを使ったほうがいいとされています。

 「私は、キミが几帳面な人だと思っている」

 さて、これはIメッセージでしょうか。YOUメッセージでしょうか。

 主語がIですからIメッセージのようにもみえますが、発言の内容はYOUメッセージと何ら変わりません。

 効果的なIメッセージとは、相手の行動や発言、考え方が自分にどんなポジティブな影響を与えたかを相手に伝えることです。

 「キミが作成した資料のおかげで、わかりやすくて的確なプレゼンができたよ。ありがとう」

 このような会話は、第三者からは上司が部下を褒めている微笑ましい光景に見えることでしょう。

 しかし、上司は部下の仕事が自分にポジティブな影響を与えたことを語っているだけです。それが真実である限り、部下はそれを否定することも拒否することもできません。なおかつ、ポジティブなメッセージですから、相手のモチベーションを高めることにもなります。

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