大学を5年かけて卒業した私は、ほんとにダメダメ学生であったと思う。授業に出ていないから単位をとるにもひと苦労。友達と言えば、全員が学校に行っていない奴ばかり。講義ノートを借りることもできず、試験の度に四苦八苦したものだ。その時代に「講義ノート屋」があれば、私は、間違いなく常連だっただろう。 しかし、その珍商売にも氷河期が訪れているというニュースが、先週全国を駆けめぐった・・・。
UNN加盟大(神戸大、同志社、立命、関学、阪大、関大、神女院大、京女大、京大)が実施した学生122人を対象にしたを無記名でアンケート調査によると・・・。
全体の73%が購入経験あり。
業者の存在について、「仕方がない」とほとんどの学生(43%)が回答している。
で、「講義ノート屋」を必要としなくなった昨今の真面目な学生の意識と言えば・・・
社団法人「日本私立大学連盟」がまとめた最近の学生生活実態調査では、(調査は4年に1度、調査票記入方式で実施。今回は昨年9~10月、加盟する122私大の学生6639人が回答した結果)
大学進学の目的では「大卒の学歴が必要」が50・2%でトップ。
「家族、先生の勧めや友人も進学するから」(26・2%)とともに4・6ポイント増加。
主体性に欠ける傾向が強まった。
その半面、「自分のしたいことを探す」(35・7%)は5・7ポイント減。
「自由、青春を楽しみたい」が4・2ポイント減。
「より深く学んだり研究したい」も1・2ポイント減らした。
大学生活で大切なことについては、
「進級・卒業」(21・0%)が12・5ポイントの大幅な伸びを示した。
「講義・ゼミなどの出席」(21・9%)や「良い就職先を見つける」(12・2%)も3ポイント前後増えた。
代わりに、「良い友人・先輩を得る」「趣味を生かし才能を伸ばす」「経験を豊富にし見聞を広める」「専門的知識・技術を習得する」は6・6~3・2ポイント減らした。形式的な勉強を重視する姿勢が強まっている。
どんな企業を志望するかでは、「安定している」(47・9%)が2ポイント増加し、トップに躍り出た。「給与が高い」(24・9%)も3・9ポイント増えて3位。安定志向が強い。
逆に、前回首位だった「自分の能力をいかせる」は38・1%と9・4ポイント減少して2位に転落。もともと少なかった「能力主義が徹底している」は3・5ポイントも減らし、2・9%に落ち込んだ。
調査した私大連盟では「進級、卒業、就職という現実的意識が思いの外のしかかっている」としている。
そういう学生が、社会人になるとどうなるのか・・・。
日本経済新聞の昨年の20代の社会人を対象にした調査によると。
「自由に使えるお金の使い道」(複数回答)については、
「貯蓄」を挙げた人が36.0%、00年より8・2ポイント高くなっている。
飲み代は29.6%が「お金がもったいない」。これは30代より10ポイント以上高い。
乗用車を「持っている」は13.0%だが、
00年より10ポイント以上低下、家電や海外ブランド品など18品目も保有率が低下している。
つまり、飲み代や買い物を節約し、貯金に回している実態が浮き彫りになる。
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有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役
昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。