組織運営を円滑にしたいのならば、コーチングだとかモチベーションの前に、もっともっともっと相手を知って下さい。
「コーチング」、「モチベーション向上」、「チームビルディング」…。
特に、インターネット広告などで踊っている言葉ですが、メンタルヘルスのカウンセリングから導き出される「組織運営を改善する取り組み」としては、どれも不足している部分が多いのです。
それは何故か?
「コーチング」を指導するトレーニングプログラムや書籍を観ると、その運営プロセスにばかり目がいくことが多く、本来ビジネスで重要な「ゴール設定」と、コーチングをする側の「成功体験を排除する」という2つの大きな取り組みの重要性が欠けているケースが多いです。
また、「メンタルコーチング」と「スキルコーチング」に分けて考えても、組織ゴールを共有し、モチベーションを高めて、効率的な仕事のやり方とコーチングを受ける個人の力量を高めるという微妙に異なった「仕事の仕方」を指導しなければならないため、そもそもコーチングで他人に手を掛けるよりも、コーチングできる人材にそのまま本業で働いてもらう方が業績が上がるという状況が生まれることも少なくありません。
さて、そこで「研修」よりも「雑談」をとする理由ですが。
考えるべきポイントがいくつかあります。
1.コーチングにはモチベーション向上が必要
モチベーションとは、個人の気分(の連鎖)です。波があります。そして本人以外、そのモチベーションが高まるポイントが分かりません。
なので、コーチング研修では「傾聴」となります。大雑把ですが。
でも、気分の連鎖なわけですから、組織と個人、又はコーチングする側と受ける側の信頼関係の向上によって、その波が抑えられるわけです(その逆もあります。そしてこの逆の形が「新型うつ病」を誘発します)。
その信頼関係を構築できているのでしょうか?
2.ゴール設定は明確か?
目標管理制度を導入している企業は多いのですが、成果主義の崩壊という流れで、会社としての、組織としての、チームとしての、個人としてのゴール設定までも揺らいでいるようではいけません。
「稼ぐぞ!」でもいいわけです。チームのリーダー、組織の責任者、経営者が、今、今期、今年、何をしたいのかが組織全体に伝わっていなければ、そもそもコーチングは成り立ちません。
それと、「稼ぐぞ!」と掛け声を掛ける方は、「じゃあ、どうする?」という言葉がセットにならなければなりません。
3.コーチングのコーチを誰にするか?
成果主義や目標管理制度のコンサルティングをしていたときは、ちょっと古い話しですが、コンピテンシーなどの考え方もちょっとかじったくらいにして「好業績者をコーチにする」といった安易な考え方を持っていました。
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mental
2008.10.05
2008.10.02