2008.09.14
保護者の方、携帯フィルタリングへの正しい理解を!
寺西 隆行
(株)Z会
12日、ドコモ、au、ソフトバンクモバイル、ウィルコムなどの携帯・PHS各社から、18歳未満の方が「有害サイト」にアクセスできないようにするためのフィルタリングサービスを拡充するとの発表がありました。 大手新聞社を始め、様々なメディアに取り上げられていましたので、注目の高い内容なんだと思います。
◆本投稿記事は、毎日更新中のブログ
http://www.zkaiblog.com/histaff/
の話題を元に、本サイトの読者層に合わせた形で修正しております。
しかし、携帯のフィルタリングについて、現状がどのようになっているか、なかなか理解しにくいものです。
僕自身は、自社(Z会)が提供するサービスの利用者が未成年である以上、キッチリ押さえておかなければいけないのですけど、保護者の皆さんはなかなか「携帯」という新しい利器に深いところまで踏み込んで見られないのが現状かと思います。
そこで、今回各社から発表になった対策について、保護者の皆さんが押さえておいて欲しいポイントをまとめてみます。
1.客観的な情報源からの情報を確認する
携帯各社やマスメディアが報道する記事にも誤りはないのですが、どうしても自社よりの論調になったり、多くの人の目にとまるような見出しになったりしがちです。
客観性の高い、下記のような社団法人のリリースを参照することをオススメしたいと思います。
◆社団法人電気通信事業者協会(TCA)
http://www.tca.or.jp/
◆モバイルコンテンツ審査・運用機構(EMA) ※12月に社団法人化を目指しています
http://ema.or.jp/ema.html
※なおZ会は、モバイルコンテンツ審査・運用機構(EMA)の法人会員であり、僕自身がEMAの「啓発・教育プログラム部会」などに参加、携帯とどう向き合っていくか真剣に討議しております。
2.今回のリリースのポイントを確認する
TCAのリリースを元に要点を整理します。
・新規契約者だけではなく既存契約者にも適用範囲が広がった
※既存未成年契約者の携帯には、保護者からの申告がない限り、無条件にフィルタリングがかかります。
・ホワイトリスト方式ではなくブラックリスト方式にすることを正式に表明した
ホワイトリスト方式=閲覧を許可するサイトをリストに登録する方式(「登録がなければ閲覧はダメ」という姿勢なので、閲覧サイトの数が少なく限定される厳しい姿勢です)
ブラックリスト方式=閲覧を許可しないサイトをリストに登録する方式(「登録がない限り閲覧はOK」という姿勢なので、閲覧サイトの数が余り限定されず、有害度の高いものだけに絞れます)
・本来はブラックリストに自動分類されるサイトでも、EMAが認定したものはブラックリストから外す
基本的に、未成年同士のコミュニケーションができるサイト(ブログや掲示板など)はすべてブラックリストに登録されてしまいます。
しかし、EMAに申請し、ブログや掲示板の運営体制がしっかり整っていますよ、と認定されたサイトについては、ブラックリストから例外的に外される措置がとられます。
※すでに「魔法のiランド」を始め5つのサイトがEMAの認定を受けています。
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