ものごとは「分解」しなくては正しい解決手段が見えてこない。しかし、世の中、「十把一絡げ」に安易に単純化して扱う例は枚挙にいとまがない。
問題の原因が「自己責任」なのか「社会の責任」なのか、常に意見が分かれるが、この調査では<「無職」のポジションにいる人は(自らもニート・フリーターである可能性が高いからか)「ニート・フリーター増加問題」に対して自己責任を強く感じているのが良く分かる>という結果も読み取れるという。
「ニートやフリーターは自らの境遇の原因を社会のせいにばかりにしている」との批判が世間では多かった。それが全ての人に当てはまるわけではない結果が出たわけだ。しかし、「自己責任」を全てのニートやフリーターが感じているわけでもない。
こうした結果をどう解釈すべきなのか。そもそも、その「くくり方」を改めるべく、個々の事情や意向を汲み取ってきめ細かな対応を行うことが今後必要なのだ。例えば「ネットカフェ難民対策」として、せっかく支援の面接をするのであれば、その際、審査のためだけではなく、もっと踏み込んだ相談には乗るなどしてもいいだろう。
まずは、木田先生が指摘するような<手際よくかこいこんで、使い勝手の良さそうな呼び名>で行政が一律な対応を行ったり、立場の違う人間が偏見を持ったりすることを改めるべきであると思う。
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2008.10.21
2009.09.19
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。