未払い残業代を取り巻く環境が変わりつつあります。そんな実態をまとめてみます。
大手ベンチャー企業にて・・・
「これから個人面談を始めますので、スケジュールの調整をお願いします。」
そんな連絡から全てが始まりました。会社としては、未払い残業代を支払いたくないという思いからの行動が開始されました。
「○○くん。悪いんだけど、この書類にサインしてくれないか?」
「部長・・・。これ、やばくないですか?」
「いや、弁護士と相談して会社が決めたらしいけど、この書類に全社員からのサインを集められれば、残業代は一円も払わなくてもいいということらしいんだ。」
「そうなんですね・・・。すぐに会社を辞めたいわけでもないですし、これまで残業代が支払われると思って働いてきたわけでもないので、サインしましょうか・・・。」
「あぁ、本当に申し訳ないね。」
そんなやり取りで、全ての「労働債権(未払い残業代)」を放棄するという書類に記名捺印を求めた会社もありました。
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中小ベンチャーにて・・・
「当社では、未払い残業代を全額支給することに決定しました。つきましては、会社が管理しているタイムカードと、皆さんが考えている労働時間のすり合わせが必要なので、会社が指定するシートに皆さんの労働時間を記載して下さい。その際に、皆さんが算定の根拠にした手帳やエクセルシート、ノートのコピーも添付して下さい。」
この会社は、まったく問題なく残業代の清算が行われて・・・。
人事制度とワーキングスタイルに関する社内プロジェクトが進行中です。
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とある士業の事務所にて・・・
「消費者金融業者に対する過払い金の返済請求はいつまでできる?」
「そろそろ限界でしょうね。法律改正に加えて、消費者金融業者が自主対応を始めていますから・・・」
「次の稼ぎ口はどんなものがあるかね。商法に関する案件もこれ以上伸びる気がしていないし・・・。海外との係争を担当できる英語力を伸ばすしかないのかねぇ。弁護士も司法書士も行政書士もこれからは大変だな。」
「一つだけありますね。『未払い残業代』の請求に関する通達の作成や回収代行です。10%貰うとしても2年間の未払いですから1名から10万円~30万円は稼げると思います。100名対応すれば1500万円くらいの売上げにはなるのではないでしょうか。」
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未払い残業代
2008.09.02
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