エンジニアとバイヤーは相反しているのか? 一番の問題はエンジニアとバイヤーを巡る多くの議論があくまでも「人」を基点とした議論であることです。
欠けているのはプロシージャーの中身であり、
関連部門の上手い活用方法、コツなのです。
「バイヤーAさん」と「エンジニアBさん」はコツを知っているのです。
コツは継承可能になって初めてノウハウになります。
つまり、コツを継承可能なものにするための取組みが
欠けていることが実は一番の問題ではないでしょうか?
組織間、人対人の相反、対立を解決することが必要なのではなく、
「当たり前」のことを「当たり前」にできるような
動機付け、意識改革、仕組み(会議体やプロシージャー、人事交流、教育)
これらが必要なのではないかと思っています。
(一方でこんなことは人間として当たり前なこととも言えますが)
開発初期の段階で購買部は設計にプレゼンをやる。
仕組みはあっても問題はプレゼンの内容です。
開発の製品開発のコンセプトや開発のニーズが何か?
これが分からないとプレゼンのしようがありません。
例えば、今回は低コスト機種の開発だから、
「低コスト化に絞ったプレゼンをやる」とか
今回は最量産機種の開発だから、
「入手性の高い部品や枯れた技術、標準化に絞ったプレゼンをやる」
というようなことです。
誰も教えてくれませんが、教えてもらうことでもないような。
ロールモデルという言葉が良く米国の企業では使われます。
人間としての見本です。
見本から如何にノウハウを学びとっていくのか、
彼らはこういう取組みも当たり前のようにやっています。
「教育の問題」と言ってしまったらそれで解決はしませんし、
「結局は人だよ」と言っても始りません。
「コツを継承する仕組みづくり」が一層求められているのではないでしょうか?
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2009.02.10
2015.01.26
調達購買コンサルタント
調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。