犬と住むということ(床編)

2008.07.02

ライフ・ソーシャル

犬と住むということ(床編)

敷浪 一哉

犬にとって(床)はとっても大事です・・・というお話

犬が人間と一緒に一つ屋根の下で暮らす。一人の家族として。

その犬と一緒に暮らす家、犬にとっては不都合な場合も多くあります。
人間の目線で「飼いやすい家」を考えるのも必要ですが、犬にとって「住みやすい家」かどうかということも考えてあげましょう。
犬目線で見たときに、一番気になるのは床の素材。その床材について少し考えて見ます。

日本では皆さんフローリングにする場合が一番多いですよね。
それも、大半は合板フローリング。しかも、最近は傷が付きにくい仕様のツルツルピカピカでカッチカチなフローリングが多いです。
新しい家にするんだから、いつまでも傷が付かない床にしたい、特に犬の引っかき傷が付かないくらい硬い床にしたい、なんていうひとも多いでしょう。

じゃあ、犬の立場に立ってください。爪が引っかからない床、しかもツルツルピカピカ。
犬 走ります。スタートダッシュでは5~6歩くらいホイルスピンさせながら加速していきます。
犬 曲がります。完全にドリフトしてますね。時々横っ腹ダーン!打ちつけながらのカーブです。
犬 止まります。スキーのごとく滑らせながらのストップです。
まあ、トム&ジェリーなんかでもありがちな動きなんですけど、これって犬にとってものすごく悪いんですよ。
股関節、腰を痛めてしまいます。これは友人の獣医も嘆いていました。最近、股関節と腰の怪我や病気で病院に来るケースがとても多いんだそうです。
やはり滑らない床というのが、当然ですが犬に良いのです。

では、具体的な床材を考えましょう。
まず、フローリング。
先ほど述べたように、ツルツルでカチカチはダメ!
なるべく、やわらかい樹種のほうがいいんですけど、そうするとパインとか杉とか材質が限られてきます。
好き嫌いの激しい樹種ですので、もう少し硬い木でもなんとか適応させたいものです。
その場合は、ワックスで調整しましょう。
一番いいのは、無塗装の無垢材を使って、あまり表面を研磨せずに浸透性のワックスで仕上げる。
ザラザラした木の質感をそのまま残すことになりますが、自然な感じで見た目もいいもんですよ。
実際は歩いている間にけっこうザラザラは消えてきて、程よい感じになります。
この場合、あくまでも無垢材がいいです。合板の化粧プリントフローリングで無塗装はないですから。
フローリングの場合要注意なのは、おしっこ。
まあ染みてしまうことは覚悟してください。この辺はしつけの問題でしょうか。

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