調達・購買のあるべき姿はどのような姿なのでしょうか? コスト削減ができることがその目的ではありません。
振り返ってみると、これらの能書きはともかく、
企業活動を単純化すれば「売る」「作る」「買う」「運ぶ」になる訳ですから
「買う」が重要なことは言うまでもありません。
こういう重要な「買う」という役割の目指すべき姿が、
単に「コスト削減」でよいとは思えません。
それでは、どういう姿があるべき姿なのでしょうか?
私は分かりやすく言うと、“こういう姿じゃないのかな”と考えています。
「もし、将来その企業が何らかの危機に陥り、
経営状況が危うくなった時に、多くのサプライヤさんに
『この企業を助けていこう』と考えさせられるか?そういう関係を作れるか?」
いかがでしょうか?多分最初は個人の力量でしょう。
「この人にはお世話になったから・・」そこがスタートかもしれません。
ただやはり個人の力だけでなく、企業として
「この企業にはお世話になったから・・
我々の会社にとってこの企業はなくてはならない企業だから・・」
そう考えさせることが可能でしょうか?
目指す姿が見えてきたら、やらなければならないことは自ずと決まってきます。
ある企業さんの調達・購買部門は積極的に自社のリサイクルシステムを構築し、
コスト削減を実現するだけではなく、
新しいビジネスモデル(もうける仕組み)を構築しています。
「買う」という行為は「物の価値を見極める力」につながります。
これからの調達・購買部門はこのような専門力を活かして、
社内だけでなく、社外へ付加価値を与える存在になっていく必要がある
と感じる今日この頃です。
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2009.02.10
2015.01.26
調達購買コンサルタント
調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。