オリコンのグルメランキングによれば、マクドナルドのアイスコーヒーがホットコーヒーを対象とした調査に引き続き第一位を獲得した。
さて、スタバ派としてはどうしてもその点でスタバにがんばってもらいたいので注文を付けたい。前述の通り、味は好みもあるし、文句はない。価格もまぁ、100円と比べれば随分高いが払える範囲なので目をつぶる。しかし、本来の売り物であった「店内空間」が少しプアになっている観が強い。出店ペースを速めた頃から、随分と狭いスペースの店も多くなった。明らかにテーブルを詰め込みすぎだ。一人あたりのスペースの狭さではドトールと変わらないだろう。旧来の広い店も、ソファー席を無くしたり減らしたりして、テーブルを詰め込んでいる。シンボル的にソファー席は多少あっても座れたためしがない。とにかく、空間としての落ち着きがなくなってしまっているのだ。
マクドナルドの約3倍の価格には、「安らぎの空間」も商品の一部として価格に含まれているはずだ。顧客がどんな価値を評価しているのか忘れないでもらいたい。
このままだと筆者も、パソコン持って、100円握りしめて、マクドナルドに通うようになってしまう気もする。
日経新聞本紙5月9日によれば、米スタバは1~3月期27%減益だと伝えられている。
マックVS.スタバは米国が一足先に最終決戦ともいうべき状況に突入している。<節約志向を強める米国の消費者が比較的単価が高い同社を敬遠する動きが広がり、来店客数が落ち込んだ>と分析されている。明らかにスタバは劣勢だ。しかし、圧倒的な規模の経済を持つマックに価格面で勝てるわけはない。「何が顧客に対し提供できる価値なのか」という原点に帰って健闘してもらいたいものだ。
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2008.10.29
2015.07.10
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。