3️⃣ 『残念なDXから抜け出す方法―Super DX+という到達点』第3回

2026.02.09

IT・WEB

3️⃣ 『残念なDXから抜け出す方法―Super DX+という到達点』第3回

富士 翔大郎
人材育成コンサルタント、シニアインストラクター

DXという言葉だけが普及した ― トランスフォーメーションが忘れ去られた理由 DXという言葉は、もはや説明不要なほど日本企業に浸透した。 経営計画、IR資料、採用ページ、研修タイトル―― どこを見ても「DX」という文字が並んでいる。

DXという言葉だけが普及した


― トランスフォーメーションが忘れ去られた理由

DXという言葉は、もはや説明不要なほど日本企業に浸透した。
経営計画、IR資料、採用ページ、研修タイトル――
どこを見ても「DX」という文字が並んでいる。

しかし、ここで一つ冷静に問いたい。

DXは、本当に“変革”を生んでいるだろうか。

DXは本来「トランスフォーメーション」だった


改めて確認しておこう。
DXとは Digital Transformation の略である。

重要なのは Digital ではなく、
Transformation(変革) のほうだ。
• 組織の在り方が変わる
• 価値の生み出し方が変わる
• 働き方、意思決定、文化が変わる

これらが伴って初めて、DXと呼べる。

ところが日本では、
この「Transformation」の部分が、いつの間にか置き去りにされた。

なぜIT化=DXになってしまったのか


理由はシンプルだ。

そのほうが分かりやすく、説明しやすかったからである。
• システムを入れた
• 業務を自動化した
• データを可視化した

これらは成果として“説明可能”だ。
予算も付けやすく、評価もしやすい。

一方で、
• 組織文化が変わった
• 人の意思決定が変わった
• 顧客との関係性が変わった

これらは、数値化しにくく、時間もかかる。

結果として、日本企業のDXは
IT化・効率化に収束していった。

改善文化が、変革を止めてしまう


日本企業には、世界でも稀有な強みがある。
それは「改善文化」だ。
• ムダをなくす
• 手順を整える
• 品質を高める

これは間違いなく、日本の競争力の源泉だった。

しかしDXにおいて、この強みが
変革を止めるブレーキになることがある。

DXを「今ある業務を、どう効率化するか」という問いで始めると、
答えは必ず 改善の延長線 に落ち着く。

だがDXが本来問うべきなのは、こうだ。
• その業務自体は、これからも必要か
• 価値の生み方は、変えられないか
• そもそも、やり方を前提にしていないか

この問いを避けた瞬間、DXは変革ではなくなる。

DXが「プロジェクト」になった瞬間に起きること

もう一つ、大きな転換点がある。

DXを
期間・予算・成果物が決められたプロジェクト
として扱った瞬間だ。

プロジェクトにすると、
• ゴールは「完了」になる
• 成果は「作ったもの」になる
• 評価は「予定通り終えたか」になる

こうしてDXは、
終わるものになってしまう。

本来、変革とは終わらない。
続き、育ち、広がっていくものだ。

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富士 翔大郎

人材育成コンサルタント、シニアインストラクター

● 人材育成、DX・IT、コンサル、マーケの経験を踏まえて、人材教育の新たなアプローチを探求中 明大法なのに齋藤孝ゼミ🤣 教免3種ホルダー イノベーション融合学会専務理事 教育研究家、モノカキの時は、「富士 翔大郎」と言います。天才トム・ショルツの「BOSTON」と「マニュアル車」「海外ドラマ」をこよなく愛する静岡県民

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