前回のコラムでは、多くの人が陥りやすい「時間貧乏」の症状や原因について紹介しました。 では、時間貧乏に陥らないようにするためはどうすればよいのでしょうか。
・重要と緊急のバランス
多くの人は、活動内容の優先順位を「緊急度」によって決めています。できれば1日1回は、「いま自分にとって優先順位の高いことは何か」について、重要性と緊急性のバランスの中で考えてみることも大切なことです。いつのまにか、重要ではないのに緊急だからという理由だけで時間を使ってないか、振り返ることも大切なことです。
どれだけ計画を立てても、予期していなかった指示や割り込みは入るものです。そのときに、自分にとって何が重要かわかっていれば、対応の仕方も自ずと変わってくるはずです。
重要度は人によって変わりますので、自分だけではなく、チームメンバーや上司や部下の立場に立って考えることも必要です。周囲の人のニーズがわかれば、思い切った委任や委譲ができるかもしれません。
・価値観に合った時間管理を行う
成果を出すだけでは、精神的な充足感を得ることができない場合もあります。自分の価値観とは合わないやり方をして、どれだけ成果を上げても、そこに充足感なく、むしろ罪悪感のほうが増えてしまうこともあります。
そのためには、自分の価値観を明文化しておくことです。明文化しないままであれば、「なんとなくいやな感じがする」と思いながらも行動してしまい、結局、成果が出ても満足できないということになってしまいます。
価値観は人によってそれぞれです。失敗しても挑戦することに意義を感じる人もいれば、正しいことをやることに正義を感じる人もいます。周囲の人が喜ぶことが、自分の満足につながる人もいます。自分は何を一番重視しているのか、自分自身に向き合うことはとても大切なことです。価値観を明文化し、自分が心から納得できる行動を継続することができれば、タイムリッチを感じることにつながるでしょう。
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2009.10.27
2010.03.20