日産自動車が下請法違反で公正取引委員会から勧告をうけマスコミ各社が大きく取り上げています。マスコミの論調としては、ここぞとばかりに「下請けいじめ」だ、大企業の横暴であり、けしからん、というものとなっているようです。 しかし、これはある意味ステレオタイプな見方であり、実態は異なっているかも知れません。
しかし、この筆者は何をもってこういう記事を書いたのでしょうか。私もかなり前ですが、購買実務の経験はあります。その当時は、接待や中元、歳暮などはありましたが、過剰なものはありませんでした。また、接待は、むしろ貴重な情報交換やコミュニケーションの場と考えていたくらいです。また、私が実務をやっていたころは、バブルの時代と重なったため、新規発注しようにも、受けてもらえない時代でした。
「野町さん、もうこれ以上の受注は無理です。」「受けてもらえる会社がないから、お願いだから受注してもらえませんか。」とお願いをする毎日が続きました。
このように実態は、下請けイジメとか、過剰な接待など、全く違う世界でしょう。これが実態ではないでしょうか。マスコミや一般の社会、国や政府もそうですが、もっと実態を理解してほしいと、とても強く感じます。
また、それとともに、バイヤーの方々、調達購買部門に従事されている方々には、「下請けいじめ」や「過剰な接待」など、これが一般社会の見方だということを理解してほしいのです。
そして、自らをより一層律して欲しいのです。
このような想いを強く感じる今日この頃でした。
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2009.02.10
2015.01.26
調達購買コンサルタント
調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。