2006年出版の本なので、今更という感じがしますが、仕事の都合もあって読んでみました。アマゾンのカスタマーレビューが167件もあり、それを読む限り、相当賛否両論な本なんだなあ、と思いつつ読んでみました。
さて、企業はどちらの人材が欲しいでしょうか?もしくは、全く違った軸で人材を考えているのでしょうか?
本書の中に、経済産業省が立ち上げた「社会人の基礎力に関する研究会」なるものが出てきます。彼らは、企業現場で求められる人材像を明確化していて、その人材像は抽象的でよくわからないらしいが、社会人基礎力がある人材を育てる、そういう若者を作って、とにかく「辞めない人材」を作ってくれ、とのことだそうです。
この研究会のメンバーはそうそうたる大企業の人事責任者だそうで・・・。
この報告、さらっと読んでみました。理論や事例は最新の成果を含んでいますが、価値観が確かに昭和的に見えますね。「職を転々とする」ことは悪いこと!若者に根性を!というようなことが書いてあります・・・。この本で批判している「価値観」をベースに最新の理論を使って、現在のシステムを維持しようとしていますね・・・。
大企業のシステムは、成果主義という名前には移行しつつありますが、肥大している中高年を支えるために、若い労働力が必要という状況は変わらないようですね。大企業は「羊」が欲しい・・・。
大きい会社はビジネスが確立していますから、そのシステムをひたすらに回し続ける人が欲しい。
そういうソリューションを求める大企業には、あんまり私が言えることはないですね・・・。
では、大企業をこぼれた「羊」と、やりがいを求める「狼」が入社してくる
中小企業はどうすればいいのでしょうか?
ただ、ちょっと文章が強烈に長くなってきたので、後日に続編を書くことにします。読んでくれた皆様、ごめんなさい。
そして、次回をお楽しみに・・・。
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若者はなぜ3年で辞めるのか?
2008.04.16
2008.04.09
2008.04.02
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。