コロナ禍で、営業プロセスの中身はどう変ったのだろうか? コロナで最もビジネススタイルが変ったのは、営業ではないかとよく言われるが、これまで営業がなくてはならなかったB2Bにおいても、「もはや営業はいらない」だの、「オンラインで十分だから来なくていい」だの、「新人なのにベテランと変らないほど売っている」などと言う声があちこちから聞こえてきた。
要するにマーケティング部門からあてがわれたものではない、営業と顧客の間のコンテンツが決めてとなっているのではないかと思える。
セールスコンテンツはあるか
最近、セールスコンテンツという言葉も聞くようになったが、単なる商品・サービス情報ではない、かといって、マーケティング部門が用意したかっこいいトレンド情報でもなく、高尚なホワイトペーパーでもない。顧客に響き、顧客に信頼される営業となるべきコンテンツ、具体的な商談につながるコンテンツのことだ。このセールスコンテンツをいかにつくり顧客に提供し続けることができるかどうかが営業としての差ではないかと思う。
では、セールスコンテンツはどうつくればいいのか。
いわゆるセールスがつく提案書というのは、間違いなくセールスコンテンツだ。
しかし、多くの提案書は、あまりに「資料」としての出来栄えにこだわるあまり、肝心の中身については、結果的によくわからないものになってしまっているケースも多い。
また、講演会スタイルでのプレゼンテーション用のスライドと混合していることもあり、スピーチが伴わなければよくわからない内容となっているものもある。
特に、オンラインミーティングでのセール活動では、どうしても資料がメインになるので、資料作りにさらに力が入ってしまうのだろう。
昔、「企画書は1枚にしてくれ」と言われたものだ。また、「30秒で分かるように説明してくれ」とも言われた。顧客の思い、ニーズを端的にまとめ、自分の頭で考え、自分の知見をちりばめて端的に描くことができれば、顧客の窓口として信頼され、組織対組織の関係に持ち込むことにつながるはず。
コンテンツマーケティングが言われ始めたころのコンセプトは、「編集者になろう」だった。営業とは、本来ゼネラリストであり、編集者になりうるのは、まさに営業だ。
アナリストやコンサルタント的な要素も必要かもしれないが、そこは組織に任せればいい。
そういう意味では、コンテンツマーケティングの本来の姿が、まさにセールスコンテンツになると思う。SEOもけっこうだが、顧客をつなぎとめる本来のコンテンツの開発に、営業はいますぐ取り組む必要があるだろう。
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