調達購買部門が目指すこと Vol.2

2021.04.21

経営・マネジメント

調達購買部門が目指すこと Vol.2

野町 直弘
調達購買コンサルタント

前回に引き続き、調達購買部門の組織体制の動向について述べていきます。

また同様に、昨今のホールディング化に伴い、ホールディング傘下にシェアードサービスとして調達購買機能を持つ企業も増えています。
しかし、多くの企業では、ホールディング傘下の調達購買機能は完全な集中購買を指向しているわけではなく、集中購買のメリットが高い品目についてのみ、集中化したり、一部のサービスの共用(シェアード化)を行っているケースが多いようです。
共用するサービスに関しては、人材育成や教育、調達システムなどのインフラの提供、様々な情報収集管理などの企画管理業務のなどが主たるものとして上げられます。

今回取り上げた事例については、いずれも集中化することによるメリットを生かすための組織体制整備が進められている、ということではないでしょうか。従来の議論では集中or分散と言った二極化した議論が多かったですが、今回取り上げたグローバルカテゴリーマネジメント組織や間接材購買のグローバル統制への対応、ホールディング傘下でのシェアードサービスなどに共通するのは、それぞれの企業がおかれた状況に対し、集中化によりメリットを生かすための組織づくりと言えるでしょう。

次回はこれまでの事例を踏まえ、今後調達部門が目指すべき方向とそのための課題について私の考えを述べていきます。

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野町 直弘

調達購買コンサルタント

調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。

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