旭山動物園(4)飼育係兼リサーチャー

2007.04.25

経営・マネジメント

旭山動物園(4)飼育係兼リサーチャー

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

1967年(昭和42年)に開園した旭山動物園の来園者数は、 1983年(昭和58年)の59万7千人をピークに減少し始めます。 ジェットコースターなどの大型遊具施設を導入して、 一部を遊園地化したのは、1991年(昭和63年)のことでした。

これは、ワンポイントレッスンを通じて、
飼育係と来園者との間に、いわゆる「One to One」な関係を
地道に作っていたからでしょう。

ついでながら、飼育係の人たちは、
ワンポイントレッスン以外にも、予算がないという理由で、
手書きのPOP(説明が書かれたパネル)をしこしこと
作成しました。

これも、やむを得ず取った方法だったにも関わらず、
実は、印刷された立派なパネルよりもはるかにメリットが
ありました。

ひとつには、動物の赤ちゃんが生まれたというニュースや、
新しい動物がやってきたといった最新の情報をすぐに
パネル化できたことです。

手書きだからこそ、常に新鮮な情報を届けることが可能でした。

また、お客さんは、印刷された文字よりも、
むしろ手書きのパネルの方をよく読んでくれるのだそうです。

手書きには人の温かみが感じられますし、また、
飼育係の動物に対する愛情がにじみ出ているからなのかも
知れません。

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有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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