1967年(昭和42年)に開園した旭山動物園の来園者数は、 1983年(昭和58年)の59万7千人をピークに減少し始めます。 ジェットコースターなどの大型遊具施設を導入して、 一部を遊園地化したのは、1991年(昭和63年)のことでした。
これは、ワンポイントレッスンを通じて、
飼育係と来園者との間に、いわゆる「One to One」な関係を
地道に作っていたからでしょう。
ついでながら、飼育係の人たちは、
ワンポイントレッスン以外にも、予算がないという理由で、
手書きのPOP(説明が書かれたパネル)をしこしこと
作成しました。
これも、やむを得ず取った方法だったにも関わらず、
実は、印刷された立派なパネルよりもはるかにメリットが
ありました。
ひとつには、動物の赤ちゃんが生まれたというニュースや、
新しい動物がやってきたといった最新の情報をすぐに
パネル化できたことです。
手書きだからこそ、常に新鮮な情報を届けることが可能でした。
また、お客さんは、印刷された文字よりも、
むしろ手書きのパネルの方をよく読んでくれるのだそうです。
手書きには人の温かみが感じられますし、また、
飼育係の動物に対する愛情がにじみ出ているからなのかも
知れません。
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2007.07.30
2007.11.21
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。