見積りとはバイヤーがサプライヤに依頼することで、価格やその他の条件を提示するものです。しかしそれは単なる価格の提示ではありません。様々な意味が含まれています。
私が知っている某自動車メーカーは見積を2回提出させるのです。1回目は個別の購入品についての見積です。1回目の見積についても査定はされます。しかし理屈が通っていればそのまま見積通りに価格決定されることも少なくありません。
2回目の見積は半期毎に提出します。ここでは工場の関係箇所の総原価を見積ます。総原価は工場の生産性向上や各工程の生産性比較による課題提示が行われ、半期毎にフォローされるのです。また購入品についてもコスト削減を求められます。このように個別原価と総原価の見積取得によって、より信頼性の高い見積取得の仕組みができているのです。
こう捉えると見積とはサプライヤの意思が入っているだけでなく、バイヤーとサプライヤの重要なコミュニケーションツールだとも言えるでしょう。
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2009.02.10
2015.01.26
調達購買コンサルタント
調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。