映像コンテンツやドキュメントによるコンテンツの表現、発信が増大しているわけだが、周囲の企業を見る限り、明らかな編集機能の不足という状況が起こっている。
コロナ禍によって制限されていたビジネスパーソンの動きも、イベントなどを除けばほぼ解除され、かたち的には自由に動けるようになり、営業的な活動も可能になってきた。
とはいえ、コロナ前は、会議室の確保すら難しく、あれだけ流行っていたセミナーや講演会などは、いまだ開催すらできず、Webでの情報発信を模索中だ。
営業マンの面談機会も大幅に減少し、対面でのプレゼンテーション機会が激減している。
編集が足りない!?
その結果、映像コンテンツやドキュメントによるコンテンツの表現、発信が増大しているわけだが、周囲の企業を見る限り、明らかな編集機能の不足という状況が起こっている。
編集機能といえば、かつて10年ほど前に「コンテンツマーケティング」がバズりはじめたとき、コンセプトとなっていたのが、「編集者になろう」だった。
広報やマーケティング部門がエディターとなり、企業内外にある情報をコンテンツに昇華させることで、ダイレクトなセールスではない、コンテンツを提供することで、マーケティング、セールスにつなげる。コンテンツマーケティングはSEOの強化策としても今でも増加中だ。
そして今、映像配信にしろ、セールスに活用するドキュメントにしろ、編集ものコンテンツが大量に生み出されているわけだが、明らかに「編集」というプロセスが機能していないケースが激増している。企業内での編集機能が足りていないのだ。
編集力がものをいう
リモートワーク、テレワークが推奨され、オンラインでの仕組みやシステムばかりがもてはやされているが、それらはあくまで手段であって、仕事の内容の話ではない。
結局、環境が変わり、リモートワークになろうとも、結果を出している人に共通しているのは、コンテンツの編集力に長けている人だと言える。
編集力とは具体的に何を指すのだろうか。
まず、編集するためには、もとになる情報量、コンテンツの量が必要になる。最終的に10のコンテンツを発信するとしても、もともと10の情報量しかなかったものと、100の情報量から、使えるものとして吟味し、厳選した10の発信コンテンツでは、クオリティに差が出るのは明らかだろう。
編集力に長けた人は、普段からの情報収集に余念がない。逆説的だが、ブログでもSNSでも、定期的に個人的な情報発信を行うのも、情報収集にはいい方法だ。きちんとした情報発信を行うには、情報収集が不可欠だからだ。
次に必要なことは、相手のニーズに合わせて、情報を選択していくこと。情報が多すぎる提案やコンテンツは、逆に伝わりにくくなるものだ。せっかく集めた情報は、捨てることが惜しくなるものだが、勇気をもって捨てることも必要となる。
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