コロナ禍からわかったこと

2020.05.27

経営・マネジメント

コロナ禍からわかったこと

野町 直弘
調達購買コンサルタント

今回のコロナ禍からわかったことを総括します。

3)皆が誰かに怒っている
これは私も反省しなければならないのですが、テレビをつけても国会中継を見ても、SNSを見ても誰かが誰かに怒っています。
基本SNSなどは匿名性もあり、以前からその傾向が強い、と言われていますが、このような社会的な危機が迫っている状況では、怒りが増殖しているように感じられました。結果的には日本は感染者、死亡者ともに欧米と比較すると、とても低い人数に抑制することができました。専門家会議が当初述べていた重症患者の山をできるだけ抑え込み、医療崩壊を防ぐことも達成しました。

でも多くの方はそれでも自分の考え方と違う人「自粛しない人」「自粛警察」「政治家」「コメンテーター」などに対して怒っています。一部のコメンテーターや著名人は今でも、何でPCR検査を全国民にやらないのか、と怒っています。

誰かの怒りに触れると人はストレスが溜まるものです。一番の対策は怒りに接する機会を減らすことだと考えます。

4)知見を集めることの重要性
日本国内で初の感染者が判明したのが1月下旬ですから、既に4カ月が経ちました。新型コロナをもう未知のウィルスと言っている時期は過ぎたと考えます。しかし、私が知る限り、ファクトに基づく重要な情報は、3月中旬に出された「三密を避ける」こと、他には高齢者が感染させやすいということ、と感染させるのは発症前後、ということ位です。もう既に国内で16千人以上の方が感染しています。調査の対象としては十分ではないかと考えます。

クラスタの発生源がどこなのか、だけでなく、国内における基本再生産数(何も手をうたなかった場合に1人からどれくらいの人が感染するのか)の推計、また以前も指摘しましたが、2割と言われる感染させる人がどういう人なのかと、感染のメカニズムをはっきりさせて、どのような行動変容が有効で、どのようなことが不要なのかを、今までの知見からはっきりさせることが求められます。

そしてもう1点は医療崩壊を防ぐための対応です。最近のニュースで新型コロナに対応していない医療機関ががらがらで経営危機に陥っているという話があります。また、新型コロナ対応している医療機関も、他の患者が受け入れられずに経営が苦しいという話も出てきているようです。実際に私が長年通院している某大学病院は新型コロナ患者の受け入れはしていません。恐らく新型コロナ患者を受け入れることによる院内感染や経営悪化などの様々なリスクを鑑みてのことと思われます。

続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。

Ads by Google

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

野町 直弘

調達購買コンサルタント

調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。

フォロー フォローして野町 直弘の新着記事を受け取る

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。