自動車業界のサプライチェーン構造が変わろうとしています。CASEの進展は従来型サプライチェーン構造の前提となる増収増益モデルを成り立たなくさせます。 そこで重要になってくるのはCbS(Choice by Supplier)です。
このように「百年に一度の大改革」と言われ始めてまだ数年しか経っていませんが、徐々にその兆しが出始めています。実際に18年度の決算を見ますと、完成車メーカーは増収増益ですが、部品メーカーは増収減益となっています。
今後の動向を考えますと、来年あたりから、トヨタはもう少し鮮明に全方位型から重点型への切替えを表明し始めるのではないでしょうか。つまり、選ばれたサプライヤとのみ共存共栄を図っていく、という方向性をより明確に出していくことと考えています。
一方で完成車メーカー側も全く同じことが言えるでしょう。今後、完成車メーカーはサプライヤから選んでもらう必要があるのです。
これはCbS(Choice by Supplier)チョイス・オブ・サプライヤとも言えるでしょう。場合によってはサプライチェーン全体の中で一部部品メーカーによる下剋上が始まるかも知れません。こういう状況下では、今まで以上にサプライヤマネジメントが重要になります。
CbS(Choice by Supplier)チョイス・オブ・サプライヤが重要となり、サプライヤに如何に選んでもらうか、が今後の自動車業界におけるサプライチェーン全体でのキーとなるでしょう。
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2009.02.10
2015.01.26
調達購買コンサルタント
調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。