NHKの「日本の、これから~大丈夫ですか?日本人の学力」を3時間たっぷり、楽しませていただきました。 番組そのもの、というよりも、参加者の方からの意見には、いろんな意味で勉強になることもあり、見てよかったな、という気持ちになりました。
もちろん、そのような人物が自然発生的に出現すると、こんな嬉しいことはないですがー
全体的な視野をもって、教育を「デザイン」していく中で、そのような人物が出現する仕組みをつくるのも大事です。
そのための一つの方策。
(同世代、あるいは近い世代の)勉強ができる人が、勉強ができない人に教えていく場をつくる。
いかがでしょうか?
これも、番組中で触れられていたんですがー
藤原和博校長の杉並区立和田中学校では、「夜スペシャル」と題し、できる子に難しい補習授業を希望者に行っています。
この賛否は別にして、「この企画をすることで学力格差が増大するわけではない」と、彼が自信を持っている根拠が
「できない子は、できる人が近くにいると、ついていきたいと思うものだ」
という考え方です(番組中におっしゃっていました)。
さらに、この考え方の深部にあるのが、「できる人ができない人に教えていく」という構造ができているということーそして、和田中学では、これができているんです。
この和田中の話を藤原校長がされたときに、出演者の一人が話しました。オーストラリア在住の方のようでー
「そうなんですよ。オーストラリアでは多くの学校でそれができていてー」
どうも日本の学校の「勉強ができる人」は「自分だけできること」を好む傾向にあるようです。
できた子ができない子に、嫌味なく教えられる場ー
できた子ができない子に教えたことで、できた子が「損した」と思われないような仕組みー
これを各学校で作って、まずは部分的に、現実的に現れる「ここを変えればいいのでは」を変えていかないと、全体論から、政策論から入っても、なかなか中高生を始めとする多くの人に(日本社会レベルでの教育論改革が)受け入れられないような気もします。
加えて、大事なのはー
「勉強するって、かっこいい」
そんな背中を、大人たちが見せていかなきゃいけないでしょう!
ただ単に「勉強しろ!」というのではなくて。
蛇足ですが、「勉強するって、かっこいい」、それを見せられる企業にー
僕が昨年所属していた、Z会の「長期ビジョンプロジェクト」のグループメンバーで出した結論でした。
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