承認欲求は、マイナスの欲求に捉えることが多いですが、 本来誰にでもある欲求です。承認欲求は、愛を求める欲求だと 考えると、より見えてきます。 最も承認してもらうべき人は誰なのか、それをりかいできたとき 承認欲求はもっと違うのものになるでしょう
◆ 承認欲求
しばらく前から「承認欲求」という四文字熟語が
会話の中にでてくるようになりました。
この言葉の普及とSNSとの関連は切り離せないようです。
また並行し「意識高い系」と言われる人たちも現れました。
意識高い系は、本当に意識が高い人たちのことではなく、
承認されたくて、意識が高そうなことを言ってみるけれど
どこか本質とずれた人に対して揶揄する言葉のようです。
そのように見てみると、「承認欲求」が強いことは、
マイナスの要素として見られがちです。
たとえば、SNSで「どう?すごいでしょ!」アピールの連続で
「いいね!」によって承認を求めるような内容が多いと、
うっとおしいからです。
◆ 承認を心理的に見ると
そもそも承認欲求は、認められたい、評価されたい、
自分という存在を理解してもらいたいという欲求ですから、
どんな人にも存在します。
承認は、関係の中で生まれます。
承認されると人は、うれしいだけでなく、安心もします。
人に受け容れてもらえたという感覚は、自分の居場所確保の
感覚につながるからです。
受け容れてもらえた…は、「嫌われてない」と同じです。
「嫌われてない」は「愛されている」未満でしょうか。
つまり「承認」は「愛」の代用として受け取りたいものなのです。
言い換えれば、人はみんな「愛されたい」と言えます。
ごはんが身体の栄養なら、愛はこころの栄養のようなもの。
ですから、人はこれを切らすわけにはいきません。
飢えるからです。
愛されたい欲求は、乳児の頃の親との関係から始まっています。
乳児の頃、特に母親が自分が安全基地の役割を
していたら、成長して自然に親から自立していくので
ことさらに承認を求めに行かなくても大丈夫なのです。
なぜなら、自分で自分を承認で来ているからです。
アイアムOKですし、ユーアーOKです。
◆ ある実業家のケースでは
しかし、親から認められるかどうかというのは、
成人してからも大きな要素として人の行動に影響します。
私の前職は百貨店の社員でしたが、この百貨店のオーナーの
兄弟仲の確執は、週刊誌ネタになるほど有名でした。
確執の理由は、父親の企業グループの後継者として、
自分ではなく弟にしたことにあると言われています。
あえてお名前は出しませんが、これだけでもどなたなのかは
お分かりになる人もいるでしょう。
この方、ご自身が作家でもあり、80年代にはこの百貨店によって
洗練され感性豊かな暮らしの文化が提案されていきました。
次のページ◆ 一番、承認してもらうべき人は
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2015.07.17
2009.10.31
一般社団法人フラワーフォトセラピー協会 代表理事
こんにちは。内藤由貴子です。花の写真でストレスを作る感情を分析、心理診断を行い、さらにその解消まで行うフラワーフォトセラピーのセラピストです。INSIGHTNOWでは、異色な存在かもしれませんね。このセラピーの普及のため、一般社団法人フラワーフォトセラピー協会を設立、講師の養成、セラピストの紹介を行っています。自身、色を使うオーラソーマ®をはじめ、セラピストとして16年あまりのキャリアです。このINSIGHTNOWでは、こころをケアに役立つようなコラムを書かせていただきます。よろしくお願いいたします。