アップルの変革

2019.05.29

経営・マネジメント

アップルの変革

野町 直弘
調達購買コンサルタント

2011年にスティーブ・ジョブスが亡くなった後にアップルは一層の成長を遂げました。 これを主導したのが現CEOのティム・クックです。ティム・クックはどのような変革を進めてきたのでしょうか?

アップルはファブレス企業ですが、多くのエンジニアが自社開発をしており、開発だけでなくサプライヤの技術や品質の指導、生産立上げ支援などを徹底しています。新製品の立上げ時にはアップルのエンジニアがサプライヤの工場に出向いて生産計画通り新製品が立ち上がるように、近くのホテルに泊まりこんで完全サポートを行うのだそうです。また製品モデル毎にサプライヤの切替えも激しく、それに応えられるサプライヤだけが生き残っています。またこれはTier1サプライヤだけでなくTier2、3の(原料系)サプライヤにまで管理が行き届いています。

数年前のアップルの株主総会であるファンド系の株主から、「利益につながらない環境関連費用を控える」ように言われるとティム・クックは珍しく憤慨し「あなたのような人にはアップルの株を持っていただかなくて結構です」と言ったというのは有名な話です。

このように2011年にCEOを引き継いで以降のティム・クックの進めた変革は従来とは全く異なるものでしたが、その後の成長を見るとそれが効果的であったと言えるでしょう。

ジョブスによるイノベーションとクックによるオペレーションこれらは正に車の両輪のようにアップルを1兆ドル企業に成長させたのです。

一方でiphoneの販売不振を起因としたアップルショックを今後どのようなイノベーションでブレイクスルーしていくのか、今後のティム・クックとアップルの課題と言えるでしょう。

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野町 直弘

調達購買コンサルタント

調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。

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