ピップエレキバンがベビーコーナーにも!?松浦社長が明かすターゲット戦略

2019.03.29

経営・マネジメント

ピップエレキバンがベビーコーナーにも!?松浦社長が明かすターゲット戦略

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文化放送The News Masters TOKYO『マスターズインタビュー』。 今回は、ピップエレキバンなどで知られるピップ株式会社の松浦由治社長。 松浦社長は1958年、東京生まれ。早稲田大学を卒業後、医薬品の卸売を行う「三星堂」を経て、ピップフジモト(現在の前身)に入社。東西の事業会社が合併したピップで2010年、副社長に就任し、去年から社長を務めている。 その胸に秘めたる思い、リーダーシップ、ビジョンとは!?文化放送『The News Masters TOKYO』のパーソナリティ・タケ小山が迫った。

マーケティングを変える

ピップグループには、他にも主力商品がある。仕事中や睡眠時の利用を想定した着圧ソックス「スリムウォーク」。これを用いて、大学生のビジネスコンテストへの参加や、スポーツに特化した商品の開発など、販路を拡大しようとしている。その理由とは何なのか?

タケ:
学生のビジネスコンテストに参加したそうですね?

松浦:
昨年、早稲田・慶応・明治のマーケティングを学んでいる学生に、スリムウォークを題材として“どう売り出すべきか?”とビジネスコンテストに出しました。

ここには面白いものも出てきて、手応えも感じており、実際にもう少しコンタクトを強めてやりたいという気持ちもあるそうだ。マーケティング面では、他にも「スリムウォークビューアクティ」という商品も販売している。スリムウォークは、これまで家庭や仕事中、睡眠時の使用だったが、これは軽いランニングなど、スポーツ用に特化した商品だ。

タケ:
なぜスポーツ方面に進出を?

松浦:
これまでスポーツ系の商品には注力してなかったのですが、ラグビーのワールドカップや東京オリンピックなどスポーツイベントの盛り上がりや、健康意識の高まりを受けまして。

他にも、人生100年時代、健康寿命を延ばそうというトレンドに対し、そちらに商品を振って、スポーツをする人のサポートをしたいという想いも、そこにはある。

いま変わる!ピップの商品開発

あまり知られていないが、ピップグループの売上の9割以上は卸業の分野で生まれている。ネット販売の台頭もあり、「このままではいけない」という考えから、ピップは今、岐路に立たされている。

そこでタケは、松浦社長の考える商品開発にフォーカスした。

タケ:
現在、商品はいくつあるのでしょう?

松浦:
アイテム数では400以上あると思います。売上で並べていくと、一部の商品で大多数の売上を占めているので、品数は絞っていかなければ、と思っています。とはいえ、(いまは売上がそれほどでもなくても)立っているので簡単にはいきませんが…。

同じような商品を作っても価格競争を招くことになる。それを避けるため、「他にないものを」となると調査も感性も必要になる。本当は消費者が何を欲しがっているのか。逆に言うと、「自分が欲しいモノは何だ」というのが、この考えの出発点になる。

近年は「消費者起点のマーケティングカンパニーになろう」と取り組んでいる松浦社長。しかし、会社として卸の色が強いためか“モノをどう売ろうか”となってしまう。だが、発信したいのは「顧客はどういう形で使うのか、どう商品の良さを享受するのか。こういう場面で使うといいですよ」という情報。これをいかに取り扱うかがネックになっている。

単純に「これがありますよ」ではなくて「こういう悩みがあるときには、これがいいですよ」というのを伝えていくのが大事なのであり、使うシーンを頭に描いてどうアプローチするのかが、第一歩と考えている。

次のページピップのルーツ。次の100年をどう迎える?

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