クルマを買える世帯は減少しているとしか思えないが、内閣府の消費動向調査を見ると、2017年度はなんと20代(29歳以下)のクルマ保有率が、47.9%から56.6%に増加しているらしい。
若者の収入が伸び悩み、住まいの都心回帰が進み、さらに独身世帯が増加している状況を見れば、どう考えても、クルマを買える世帯は減少しているとしか思えないが、内閣府の消費動向調査を見ると、2017年度はなんと20代(29歳以下)のクルマ保有率が、47.9%から56.6%に増加している。
カーシェアリングもポピュラーになり、このあたりの状況を考えれば、クルマを保有する選択肢はなかなか難しいと思えるのだが、販売会社の必死のマーケティングの甲斐もあり、なんとか踏ん張っているようだ。
燃費のいいコンパクトカーが人気
どんなクルマが売れているのだろう。2018年上半期の登録車車名別販売台数ランキングを見ると、
1位 日産自動車「ノート」7万3380台
2位 トヨタ自動車「アクア」6万6144台
3位 トヨタ「プリウス」6万4019台
4位 日産「セレナ」5万6095台
5位 本田技研工業「フィット」4万7962台
6位 トヨタ「ヴォクシー」4万7702台
7位 トヨタ「シエンタ」4万5417台
8位 トヨタ「ルーミー」4万4923台
9位 ホンダ「フリード」4万3984台
10位トヨタ「ヴィッツ」4万2519
と見事に、維持費のかからないコンパクトカーが並んでいる。
もちろん、新車の購入の主力は中~高齢層であり、家族の人数も少ないので大型車のニーズも少なく、より維持費のかからないクルマを選んでいると思える。
ちなみに、ソニー損保が行った、新成人のクルマへの意識調査「欲しいクルマランキングでは、男性が、第1位 トヨタ・アクア、第2位 BMW・3/5シリーズ、第3位 フォルクスワーゲン・ゴルフ/ポロであり、女性が、第1位 日産・キューブ、第2位 日産・ノート、第3位 トヨタ・アクアとなっている。
てっきり、BMW、アルファロメオ、ミニ、あたりが並ぶのかと思いきや、意外にも堅実な志向が出ており、全体の売れ筋ランキングと差はない。
いくら収入があればクルマを持てるのか
一般的に、クルマのローン総額は、年収の半分までと言われているが、20歳代の大半を占めると思われる、年収400万円以下の世代では、新車をローンを組んで購入するのは、常識的に厳しそうだ。
しかし、SMBCコンシューマーファイナンスの調査によれば、20代で「いくら年収があれば自家用車を所有しよう(購入しよう)と思うか」という問いに対して、年収400万円で43.2%、年収500万円で59.4%もいると言う。巷で言われるほど「若者がクルマ離れ」しているわけではないようだ。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2015.07.10
2009.02.10