日本全国に「Tリーグ」のクラブを!チェアマンが語る卓球の未来

2018.11.21

経営・マネジメント

日本全国に「Tリーグ」のクラブを!チェアマンが語る卓球の未来

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文化放送・The News Masters TOKYO・マスターズインタビュー。 先月に開幕した日本初のプロ卓球リーグ「Tリーグ」。 そのチェアマンを務める松下浩二さんは、9歳から卓球を始め、4大会連続でオリンピックへと出場した記録を持つ、世界的な卓球選手だった。 プロ選手として世界のリーグを挑戦後、海外での経験を生かしてTリーグの設立に奔走する。 注目度の高いTリーグの今後と松下さんが抱く大きな夢について、パーソナリティ・タケ小山が聞いた。

ファーストシーズンの意気込み、見どころは?

個人競技の卓球であるが、Tリーグは団体戦のみで運営。優勝はチームで達成することになる。

実際に観戦してみると、チーム戦は大変盛り上がるのだそうだ。

「世界一のプレーが日本にいて観戦できるのが売りです。特に男子チームは世界ランキング50位以内の選手が15名参加しています。女子は10名ですが、増えていくと思います。ドイツよりも強いリーグじゃないでしょうか。

チーム設立には、2年以内に世界ランキング10位以内の選手が1名いれるという条件がついていますが、男子4チーム、女子4チームの8チームともクリアしています。

開幕戦では、リオ五輪のメダリスト水谷隼選手、張本智和選手をはじめ、日本代表チームクラスの選手や世界ランキング選手のガチンコ試合が生で見られます。

試合は、ホームタウンとアウェイで開催しますが、最初のシーズンは顔見世興行ということで、北海道や北陸、九州など、いろんなところでも、開催する予定です」

リーグ成功のポイントは、世界ランキング一位のあの国!

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Tリーグが意識している目標はやはりお隣の卓球王国「中国」だ。

世界一のリーグを誇る中国の選手を、日本のTリーグの試合に呼び込みたい考えもある。

「シーズンのスタートを10月にしたのも、中国のシーズンとずらして選手がオフに参加してくれるようにするためです。契約金はものすごく高くて、一人で5億円というケースも稀ではありません。本格的な登録ではなくても、何試合か出てもらって、日本の卓球ファンに喜んでいただきたいし、競技力アップにも必要なことです」

中国の選手を重視するには、卓球特有の事情もある。試合を生で見るための動員は競技の性質上4~5万人が精いっぱいなので、チケットセールスだけでは、十分な収益が見込めない。

スター選手をそろえてスポンサーを集め、さらに放映権などでペイしていく必要がある。そうなるとアジアやヨーロッパのメディアが興味をもつために、中国のトップ選手を取り込む必要がある。

今のところ、Tリーグのサイトでは、ネット中継でリアルタイムの観戦ができるが、ネット放送局やTV、ケーブルなどと契約して放送してもらい、まずは認知度をあげていくことを考えている。

日本中の市町村すべてにTリーグのチームがあるという理想を掲げて...

卓球は、2020の東京オリンピック・パラリンピックを控え、メダルを期待されている競技でもある、これからTリーグはどのように進化していくのだろうか。

「ビジョンとしては、今のトップリーグをTプレミアとして、2部がT1、3部のT2...と2025年までに3部を立ち上げて、60~70万人いると言われているすべての競技者をTリーグのピラミッドに入れて、それぞれが自分のレべルにあったところで切磋琢磨することで、厚い層が上を目指す仕組みを作りたいと考えています」

プロスポーツとして組織を運営する一方で、松下さんには、もう一つ大きな夢がある。

「趣味として楽しんで卓球をする人にとっても、自分のレベルが10部なら10部に入って、楽しみながら、健康になっていただけるようなリーグにしたいですね。いずれは日本全国の市町村に1つTリーグのクラブがあって、日本人1億2000万人を卓球で明るく元気にしたい。そのためにも今の日本実業団とも協力して、進めていきたいですね」

ビジネスとしての成功だけではないのだ。いずれは誰でも自分のレベルで参加し、『オレはTリーガーだ』と言えるような広がりを目指している。力があれば中学生でプロとして報酬がもらえ、世界のトップ選手と戦え...そんな未来が遠くない。

今船出したばかりの卓球リーグだが、壮大な夢をはらんだ一大計画としてこれから進んでいくのだろう。

10月の開幕戦は、その第一報、Tリーグの第一シーズンに、番組も大注目していこうと思うタケだった。

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