文化放送・The News Masters TOKYO・マスターズインタビュー。 今回のインタビュー相手は、JR九州代表取締役会長の唐池恒二さん。 唐池さんは1953年、大阪府の生まれ。京都大学を卒業後、当時の国鉄に入社。 1987年の国鉄民営化に伴い新たにスタートしたJR九州で観光列車「デザイン&ストーリー列車」を手掛け、次々に大ヒット。 2013年にはクルーズトレイン「ななつ星in九州」を実現させ、2016年に悲願の株式上場も果たした。
豪華寝台列車「ななつ星」とは?
唐池さんが手がけた豪華寝台列車「ななつ星in九州」は総工費30億円をかけ、2013年にデビュー。
チケットの平均倍率は10倍と今でも人気を誇る。唐池さんは2年後に九州新幹線の開業を控えた2009年6月に社長に就任し、この豪華寝台列車構想を打ち出した。
なぜこのタイミングだったのか?それには、前述の夢が関係していた。
唐池会長は就任1週間で、部長を集めて「九州に豪華寝台列車を走らせたい」と宣言した。
なぜかというと、先ほど述べた2つの大きな夢のうち、「九州新幹線」は2年後の2011年に叶うことになっていた。
「夢が実現するということは、夢が無くなるということなんです」唐池会長は言う。
当時、鉄道以外のホテル業や流通業、小売業は順調に拡大を続け、次なる夢がどんどんと生まれていた。
しかし、鉄道事業は九州新幹線の次の夢がなかったのだ。「鉄道事業に次の夢を持たせたい。ならば、世界一の列車を作ろう。豪華寝台列車だ」と。
タケ:
ヒントになったものはあるのですか?
唐池:
マレーシアからバンコクまで走る"イースタン・オリエンタル・エクスプレス"です。
実際にそこに乗りに行って分かったのは、「何もしないで何も考えずに車窓を眺めるのが最高だ」ということ。
そのためには、車両をしっかりデザインして、車窓を眺める時間を極力長くした。テレビを置かず、接客サービスは対面とデジタルを一切排除した。
「ななつ星」のテーマは「新たな人生にめぐり逢う、旅」ここにも唐池会長の強い思い入れがある。
乗客は60代の夫婦が多い。今までの人生を振り返りながら、これからの人生を考える絶好の時間になる。
それと同時に、夫婦2人で3泊4日一緒にいることで、配偶者のことを考える機会になる。自分の人生、配偶者の人生にめぐり逢う。
さらに、客室乗務員や地元の人と触れ合う。
「だから、『新たな人生にめぐり逢う、旅』なんです」唐池会長は力強く語った。
The News Masters TOKYO Podcast 文化放送「The News Masters TOKYO」
http://www.joqr.co.jp/nmt/ (月~金 AM7:00~9:00生放送)
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パーソナリティ:タケ小山 アシスタント:西川文野(文化放送アナウンサー)
「マスターズインタビュー」コーナー(月~金 8:40頃~)
【転載元】
リーダーズオンライン(専門家による経営者のための情報サイト)
https://leaders-online.jp/
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