文化放送「The News Masters TOKYO」マスターズインタビュー。 今回のお相手は、キリンビール株式会社・元副社長の田村潤さん。 上司と意見が対立し、左遷人事で全国有数の苦戦地域の一つであった高知支店長に。だが、田村さんは着任早々、ひたすら宴会をまわった。 お客さんの声に耳を傾け、人気のビールの判断材料を集め続けるなど、田村さん他、部下たちが奮闘したことで、県内トップシェアをアサヒビールから奪還した。 (前編:「V字回復させたのは左遷でやってきた支店長。キリン高知支店の営業スタイル」https://www.insightnow.jp/article/10266) 田村さんはどのようにして部下を引っ張っていったのか、The News Masters TOKYO・パーソナリティのタケ小山が迫った。
部下を輝かせるリーダーになるために
商品が売れなくなった時は、何をしていいか分からなかったため、部下にやる気を出させることについては考えていなかったという田村さん。
そこにタケが食いつく。
タケ:
しかしなぜ、部下のやる気が出たのでしょう?
この問いに見解は以下の3つであった。
- 1.情報がオープンになっていた。
- 2.自分たちで考えて行動ができた。
- 3.リーダーがブレなかった。
中でも、リーダーはブレやすいものだが、なぜブレなかったのか。
そこには「"お客さんに幸せになってもらう"」ということに、視線が常にいっていたからだ。本社からの指示に従うか否かの基準についてと同じ答えで、まさにブレがない。
タケがさらに深堀りする。
タケ:
では、部下が自分で考えるようになるには?
田村:
自由度を与えることです。得意先にも現場にも何のためにやるか、という軸さえあれば、あと他はなんでもいいです。
ただし、その環境を整えるには、トップも末端も今は大変。中間管理職が立ち上がらないと日本の企業は難しい。
その際、「この会社の使命は何かを頭のどこかにおいておくと良い」とも付け加えた。
「お客さんにとって価値があるかどうか」左遷されるも、一貫してこの信念を貫き通し、結果を出して田村さんは返り咲いた。
ビジネスをする上で、誰もが選択を迫られたり、悩んだりすることもあるだろう。
そんなときは、一度「お客さんにとってどうか」を基準にしてみてはどうだろうか。
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