文化放送・The News Masters TOKYO『マスターズインタビュー』。 今回のインタビューのお相手は、企業の在庫品などを買い取り、販売する在庫処分サービスの会社・株式会社shoichiの代表取締役社長・山本昌一さん。 山本さんは大学在学中にインターネットを使ったビジネスをスタートし、経営者としての才能を開花させます。 それがいかにして現在のビジネスへとつながったのでしょうか? The News Masters TOKYOパーソナリティのタケ小山が聞いてみた。
shoichi流・銀行マンとの接し方
事業が軌道に乗るまで資金面で苦労した山本社長。
当然、銀行からの融資を受けたいわけだが、「アパレルは不況業種だ」「決算書の数字が悪い」など、何かと理由をつけて銀行マンはお金を貸したがらなかった。
しかし、商売を続けていくと「相手は言い訳で言っている」「なにかの理由で貸したくないんだな」「この役職では回答が出せないんだな」というのが直観的にわかるようになる。
断られたらそこで引き下がることなく「上の人って誰なんですか?」と聞いてみると、本社の部長だとわかった。会わせてほしいと言うも、当然拒否。
山本:
"何で、会わせなアカンのですか!?"となって。
タケ:
それは、嫌がるでしょ!?自分の所で話がうまくいかないんだもん。
それだけでは、引き下がらない山本社長。
「明日の朝、本社に行きます!これまでお世話になった分、ありがとうくらい言わせてくれ!」と頼んだら、最終的には逆に本社の部長が会社に来てくれた。
そこで、これまでの商売の顛末を包み隠さず話した。
本社の部長は「わかった!」と言って帰っていった。
「何が分かったんだ!金を貸してくれよ」と腑に落ちなかったが、翌日に1本の電話が鳴った。曰く「1億円貸すことが決まりました」と言うのだ。
タケ:
借りたかったお金は1億円だったんですか?
山本:
5000万円で…。
タケ:
倍も貸してくれたんですか!?
今まで、借りていた金額はここまでではなかったし、1億円は大きすぎる。
むしろ、銀行に縛り付けられるのではとの懸念もあったが、本社の部長の判断は「君はお金を持ってた方が儲けられるから、お金は持っておいた方がいい」というものだった。
「断られ続けて、上の人にも会わせないと言われたのに、1億円...」この大どんでん返しに、タケも舌を巻く。
その本社の部長の判断は正しく、実際に1億円の融資が入ったことによって、もっとチャレンジしようと考えるようになったそうだ。
最初は申し訳なさから3か月おきに、資金の細かな使い道を報告。
それも銀行的には良かったらしく、「君みたいなやつはおらん」とさらに銀行内での評価が上がった。
さらに、銀行マンに対する意識も変えた。
自分が銀行マンだったら、どこを見るか、どこで相手が誤魔化そうとするかが分かるようになり、心配な面、例えば在庫処分ビジネスなら在庫をきれいにできるかどうか、説明できることを心掛けた。
山本社長は「在庫が1年半でさばけるかどうか」について徹底した意識をしており、「いつ来ていただいても結構です」ともアピールしているのだ。
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